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第1話

始まり
165
2019/11/24 05:14
ボクは生涯かくれんぼをしている
いじめっ子が鬼で、身を隠すのが僕
もちろん比喩の話。
だけど、日が暮れるまで息を潜めて本当にかくれんぼをしているみたい
「真冬のやつ、もういないんじゃね?」
「えー、逃げた?」
「何それウケるw」
「真冬くん…逃げちゃうなんて酷い…っ」
「あ!結月泣かせたー」
「真冬ひでーやつだな!」
酷いのはどっちだ、と心の底から憎悪が滲む
「もう帰ろうぜ、暗くなる」
「そうだねー…バイバイ。」
その声と同時に、公園から人気が無くなった
ボク
ボク
……はぁ…
口から出るのはため息ばかりで「助けて」の一言も出やしない
口は存在意義をなくしてしまったようだ
黄昏の空はいつの間にか消えて小さな星が宝石のように散っていた
この星で最も要らない星があるなら…きっと僕はそれだ。
輝いているから触ってもらえる。
嫌われて叩かれる。
でも、それは別に悪くない。
………だって



























嫌われ未満の方が何倍も怖いから
触ってもらえなければ存在しているかすらも分からなくなるから
また明日も鬼が手を叩く方へ上手にかくれんぼしていこう

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