時は戻って…
あなたが教室をでて倉庫裏に向かってる時
本当にめんどくさい、と考えてたら倉庫裏に到着。でも、呼びだしてきた本人はまだ来ていない。ここであってるよね?と少し不安になったが、男子2人がこっちに向かって歩いてきたから、その不安は消え去った。その代わり、早くしてほしいという、苛立ちを感じた。
口では謝ってはいるものの、反省している様子は全く感じない。
ま、そこまで待ってないからいいんだけど
ヘラヘラしていて感情が全く読み取れない。ただでさえ男子が苦手な私はこの時間は恐怖の時間でしかない。何度呼びだされても、こういったことは慣れることはないだろう。トラウマが消えない限り-
とっとと本題入ってよ。前置きとか要らないし。
なに恥ずかしそうにしてるわけ?本命は私じゃないくせに
い、いきなり来た。自分で早くしてって言ったけど、本当にこれはいきなりだ。
でも、答えは決まってる
この答えのみ。誰かと付き合うつもりなんてさらさら無い。ましてや、雨季目当ての人なんかと、誰が付き合うわけ?
それに、自分の気持ちをA君は言ってない。普通、好きだから、とか言ってから付き合って、に入るけどA君は付き合ってのみ。
そりゃ、雨季目当てだから、言わなくて当然なんだけどね?
もう、用は無いだろう。そう確信(?)したからその場を去ろうとしたとき-
腹の底から出したようなひっくいこえと同時に私の右腕が強く掴まれた。
男子に触られたことにより、背筋に寒気が走る。
恐怖はただただ大きくなるだけ。
言い終わる前にお腹に激痛が走る。何が起こったのか理解出来なかった。けど、もう1人の男子(B)が私に腹パンしたことを遅く理解する。
たまたまなのか、意図的になのかは知らないが、溝に綺麗に入り、呼吸が整わない。
そして、呼吸を整える前に今度は横腹を強く蹴られる。
もちろん、右腕は掴まれたまま。それどころか、さらに力が入ってる気がする。
しゃがみ込みたいのに、右腕を上に上げられているせいで、しゃがみ込めない。きっとこの腕を放されたら、私は倒れ込むだろう。
すると、一瞬腕の力が緩んだ。
しかし、そんなに現実は甘くない。
力が緩まったのはただ持ち直しただけ。
でも、何でその必要がある?
この問いかけは私にしてるんだろうけど、答える気力すら残ってない。
そういって、私の髪を引っ張る。
すごく痛い。全部抜けそうなくらい強い力。
でも、きられるよりはましかな・・・
別に、何でこんなことされてるかとかぶっちゃけどーでも良い。
それに、大体予想がつく。きっとあれでしょ?私があなたを
ほらね?分かってるよ
本当にくだらない
私目当てじゃないくせに
まぁでも、雨季が振って暴力振るわれるより、全然こっちの方が良いよ。雨季の哀しい姿は、見たくないからね。
今日ってことは、まだ明日もあるのかな…
すると、両腕を掴まれた。今度は何をする気だろう。
とびきり痛いのが来ると思い、覚悟を決めてると、
-ダァン!
倉庫にぶつかった音が激しく響く。1拍遅れて、私の背中が当たって鳴った音だと気づく。なぜなったかというと、お腹に蹴りを入れられ、その勢いで倉庫に衝突(?)したから。
私を見てゲラゲラ笑いながら去る2人。けど、それとは逆に私の意識は遠のく。
最後、誰かが私を呼んでたけど、もうそれすら分からない。そうして私の意識は途切れた-。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。