第89話

🎡89.
181
2023/01/18 21:46
翌日




……言うなら、今しかない。






晶介
__ふざけるな!!
あなた
ふざけてなんかない!
晶介
視察直前にまでやって来て、
“やっぱり提携は考え直そう“だと?__
晶介
この提携が決まれば、
どれだけの資金が動くと思ってんだ!?
晶介
お前が考えたくだらない施策なんかとは
比べものにならないんだぞ!!
あなた
またお金の話!?
そんなことで、おじいちゃんの想いを
捨てていいワケ!?
晶介
お前らに何を言われようがな……!
たしかにお金は重要だよ。
でも……!


えむ
やっぱりあたし__おじいちゃんとの
約束を守りたいの……!
えむ
トランポリンドームにお客さんが集まらないなら、
みんなが来たくなるようにがんばるよ!
えむ
ワンダーステージのみんながね、
アトラクションに乗りたくなるような
ショーを考えてくれてるの!
えむ
そうすれば遊びに来てくれる人も増えるし、みんなも笑顔になれる。
おじいちゃんのフェニランを守れるし、集客もできるよ!
晶介
あのなぁ……
あなた
私達だって、私達なりにお客さんを
集めようと頑張ってるよ!
新しいアトラクションばっか作らないで
少しは私達を信じてよ……!
お願い……。



慶介
ふたりとも。それは俺達の仕事だ。
お前らが口を挟むことではない
慶介
そして__この提携が、
俺達が導き出した最善の方法だ
えむ
で、でも……っ!
晶介
いい加減にしろ!!
晶介
何が“みんなの笑顔“だ!!
そんなものにいつまでもこだわってるから、どんどん客も寄りつかなくなってんだぞ!!
慶介
……ああ。結果がすべてだ。
理想に固執するのはもうやめろ
えむ
……っ!!
あなた
なんで……っ
提携なんかしなくたって、私達が……!
私達、が……。




おい、ふたりとも!


えっ?


あなた
司……みんな……!?
司
どうした?何かトラブルか?
えむ
えっと、えっと……!
寧々
ア……アンタ達、誰?
なんでふたりに怒鳴ってんの?
晶介
誰も何も、家族だ!
誰だか知らないが、そっちこそ口を挟むな!
寧々
家族……?
あなた
やめて、晶兄ぃ!
みんなに当たんないで!
類
ではあなたがたは__
ふたりのお兄さん達ということですか?
類
ふたりとショーをする仲間として、
ぜひ知っておきたいのですが
類……。



慶介
ショー……?
そうか。君達は、ワンダーステージの
キャストか
晶介
あぁ……あのボロステージの
司
……何?
晶介
ったく、余計な真似を……。
お前らがいなければあのボロステージも潰せたってのに
晶介
そうすりゃコイツらだって、
さっさと諦めて__
……やめてよ、晶兄ぃ。





司
__その『ボロステージ』という発言、
撤回してもらおう!
晶介
……は?
あなた
司……?
司
たしにワンダーステージは古い。
いつ倒れるかと心配になるほど古い!
司
だがあのステージは、
我らワンダーランズ×ショウタイムの礎となるメインステージ!
侮辱されたとあっては、座長として黙っておけん!!
えむ
司くん……
司……。


晶介
なんだと?雇われキャストの分際で……
類
……司くん、
そこまでにしておいたほうがいい
類
僕達は、雇用されている身だ。
ここで口論をするのは……
晶介
フン。
そっちの奴はそこそこ賢いみたいだな


晶介
話が通じそうだから、一応忠告しておいてやる。
これ以上うちのバカな妹につきあってもロクなことにならないぞ
類
__と、言いますと?
晶介
そいつは現実を見ないで、
夢ばっかり見てるってことだ
……えむのことを悪く言わないでよ。


晶介
えむ。そんなに夢が見たけりゃ、
ひとりで見てろ。
これ以上俺達を巻きこむな!
何それ……!
あなた
えむのことを悪く言わないでよ!
寧々
ちょっと……!




類
__ああ
類
あなたは夢をお持ちではないんですね
晶介
……何?
類?
類
夢がないとはお可哀想に。
それでは理想を持つこともかなわない
ですからね
類
……それとも、理想を追い求める過程で
それを諦めてしまったのでしょうか?
どゆこと……?
晶介
何わけのわからないことを言ってる?
類
すみません。ただ、夢想家が愚かだという発言に
少し疑問を感じてしまいまして
類
夢を見続けることは、
それはそれで過酷ですからね


類、すごい。
晶兄ぃにぐうの音も出させない。


類
ご安心下さい。
妹さん方はその点、実に優れた人物です
類
誰もが叶わないと手放した夢すら見続けることができる、
そんな人物です。ですから__



類
これ以上俺達の仲間を侮辱するのは、
やめて頂きたい
晶介
な……っ!

ちょっ……えっ……!?



あなた
る、類!そんなに……大丈夫だから!
えむ
る、類くん!
あたし達は大丈夫だよ!
大丈夫だから……!
慶介
……もういいだろう、晶介
慶介
これ以上時間を使っている暇はない。
もうすぐ先方が到着される時間だ
晶介
だけど兄貴……!
慶介
行くぞ





……慶兄ぃ、晶兄ぃ……。



あなた
えむ……













お気に入り登録、いいねお願いします!

プリ小説オーディオドラマ