外を眺める私に後ろから声をかけてくれたのは、山田くんだった。
天気のいい日は、庭でBBQとか、するんだって教えてくれた。
まだ少し肌寒いけど、春になったらできるかな…?楽しみだけど、そんな余裕あるのかな…
話をしている私たちに声をかけてきたのは知念くん。
みんなへのお礼をするチャンス!と思った。
昨日楽しませてくれたから!
まだこのキッチンのどこに何があるのか…分からないからなぁ…
邪魔にならない程度にお手伝いしよう。
そう言って笑うと、知念くんの頭をポンポンと叩いてキッチンへ向かって行った。
知念くん…嬉しそぅ…
微笑ましい光景で笑顔になった。
そして、手伝うためにキッチンへ向かう
山田くんは手際よく支度をしていくので手を出せない。
あー…ぜんぜん手伝えない……
出来上がったフレンチトーストをお皿に盛って…
テーブルへ運ぶ。
いい匂い……
そんなやり取りをしていると、他のメンバーも起きはじめていた。
キッチンに戻ると、山田くんがお皿にのったフレンチトーストを差し出してくれた。
遅めのブランチ…みんなで昨日の話をしながら楽しく過ごした。
あたし…ほとんど何もしてない…のに……
花を持たせてくれるの?
優し…
ワイワイ食べるご飯…楽しい…
ひかるくんの煎れてくれたコーヒーは…噂には聞いていたけど、本当にいい香りだった。
にこーっと笑ってくれるの、安心するな…
ひと口のんでびっくり…
ブラックなのに。こんなに飲みやすいんだ!!
こっちおいで?と連れて来られたのは庭のテラスにある、あのテーブル。
特別な場所を教えてもらえたのが嬉しかった。
コーラを持ってにこにこしてる…こういう大ちゃん可愛いの。
僕もまぜてー!と知念くんが庭に出て、そのあとにみんなワイワイ出てきてくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。