第64話

LXIV
1,238
2022/04/20 13:29


あなた
廩換は…
廩換交希
交希でいいよ!
あなた
こ、交希は、どこのクラス?
廩換交希
ボクはね、普通科のC組!
あなた
え、じゃあさ…檜原って知ってる?
廩換交希
あぁ、あのぶりっ子の子でしょ?
ボクあの子だけは無理なんだよねー。








やっぱり…檜原、ぶりっ子ってやつなんだ。


よくわかんないけど。








廩換交希
はい、ここだよー!
あなた
!、ありがとう。
廩換交希
ねぇね、放課後、
連絡先交換していい!?
あなた
うん、いいよ。
廩換交希
やったー!心操に自慢しよーっと!









心操は…洗脳の人か。








あなた
(とにかく、探さなきゃ…)









天井も高いけど、本棚も天井と同じくらい高い。

そのため、図書委員を呼べば脚立を持ってきてくれるし、司書を呼べば"個性"で取ってくれる。








あなた
読めるのは片っ端から読むかー…









とりあえず、気になるものを何冊か、

交希に手伝ってもらいながら本棚から取り出し、


他の生徒達のように、テーブルまで持っていき、
それを一冊ずつ読み始めた。








あなた
…「歴史上での鬼」。









大正時代に絶滅した生き物。
人間の血肉を食らう化物。
彼らには知性があり、巧妙に姿を隠している。

驚異的な生命力を持ち、手足がもげても、腹に穴が空いてもすぐに再生する。








あなた
(人を食べること以外は…同じだ。)









弱点は日光と、日輪刀と呼ばれる特殊な刀のみ。
それでも、くびねねば死に至らない。


そんな鬼を殺す術を身に付け、
人知れず鬼を狩る者達を、

「鬼殺隊」と呼ぶ。








あなた
(あの人は、鬼狩りなんだ…)










それからは没頭しすぎて、鬼殺隊について書かれている本はほぼ全部借りた。

てか、お昼食べ損ねた…








あなた
この後は、ヒーロー基礎学だから…
あなた
教室に戻ればいっか。









わぁ、遅刻しちゃうぅ〜。









ガラッ


相澤消太
遅刻だ。
あなた
ごめんね。
相澤消太
座れ。
あなた
はい…
1-A
(狛魏が遅刻とか珍し…)









理由を言えば許してくれるかな。






























~ ~ ~






4月20日。



今日は雄英高校ヒーロー科、1年A組に通う
爆豪勝己の誕生日。

彼の友達、狛魏あなた、切島鋭児郎、上鳴電気、そして瀬呂範太は、この日の為に色々と準備をしてきた。


飾り付けは男子三人で買いに行ったり、
ケーキ作りはクラスメイトの砂藤力道に手伝ってもらいながら、狛魏が手作りで作った。








上鳴電気
お前ら、準備いいな?
切島鋭児郎
おう!
瀬呂範太
任せとけって…!
あなた
うん、
上鳴電気
「せーの!」で行くぞ…!









全寮制になった雄英。

四階にある、本日の主役の部屋に侵入した四人。


クラッカーを持った男子三人が、ケーキを持った狛魏を囲むように立ち、クラッカーを鳴らしたあと、狛魏がケーキを差し出す。

ということになっている。



主役が出かけている間に侵入し、
飾り付けを勝手につけた。

これを見たらさぞかし怒るだろうが、
今日はそれもいいと思えた。



そして ガチャっとドアの音が聞こえたその時…








あなた
せーの…!














____パァンッ!!








爆豪勝己
!?、
爆豪派閥
誕生日おめで ──
あなた
うぁっ、









グチャ、と嫌な音をたてながら狛魏は転ける。








爆豪派閥
あぁっ!!
爆豪勝己
あなた
!…ご、ごめんかっちゃん、









ケーキは爆豪の顔面に直撃。


狛魏の顔にも結構クリームがついてしまっていた。








あなた
い、今拭く…!
瀬呂範太
ケーキが…









そうしようと、予め用意しておいたタオルで顔をふこうとすると、

爆豪の手でそれを制される。








爆豪勝己
……うめぇ。
あなた
!…ほ、ほんと?
爆豪勝己
作ったの…お前か。
あなた
う、うん…!そうだよ、


爆豪勝己
…お前にして上出来じゃねぇか。









目元のクリームを拭いながら、


少し口角をあげ、そう言ってくる。








あなた
!!…ありがとっ、








上鳴電気
いやらしい展開に入る前に
顔のクリームどうにかしろよー。
爆豪勝己
断じて入らねえっ!!

切島鋭児郎
俺達邪魔みてぇだしな!
瀬呂範太
ケーキは明日みんなで作ろーぜ!
あなた
うん…!









静まり返った部屋には、
顔中クリームだらけの二人が入口で突っ立っている。








あなた
…お誕生日、おめでとう。
爆豪勝己
…おう、


あなた
てか…そろそろ、
クリーム取りたいんだけど。
爆豪勝己
シャワー浴びてくるか。
あなた
うんっ、









同じ四階にある自室へ行き、
お風呂に入る準備をする。


準備が整えば、クリームだらけの二人は一緒にエレベーターに乗り込み、下の階へ向かう。








芦戸三奈
あっ、あなたちゃーん!……って、
耳郎響香
ちょっ、二人ともどうしたの!?
あなた
あっはー、ちょっとね。
爆豪勝己
コイツが転けて顔面にケーキ食らった。
あなた
けど美味しかったんでしょ。
爆豪勝己
るっせ。









今日も仲がいい狛魏と爆豪だった。































ころ
ころ
めっちゃ長くなった……!
ころ
ころ
以上、かっちゃんの誕生日編でした!(
ころ
ころ
急いで書いてるので、誤字脱字とか結構あるかもしれないです!!
ころ
ころ
その時は、
教えてくれると嬉しいです…🙇🏻‍♀️
ころ
ころ
では!!






かっちゃん、誕生日おめでとー!🥳








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