ガチャ
そう言って彼は私を優しく抱き留める
『薬塗ろうね』って…なにそれ
原因を作ったのはそっちなのに…
嫌だよ…好きで帰ってきたんじゃない…
でもさ…
ヒラくんの名前出されたら…
私言えない…本人には特に…
あの日…
先輩と課題曲の発表終えたあの日の週末
私は悠の家に泊まりに行った
向こうは実家から直接通っているらしく
私はそこに向かっていた
ガチャ
2度目の彼の家…
内心わくわくしていた
前回よりもリラックスした状態で
私は前回と同じようにお茶をしながら話した
この時彼は"どこを"痛めるかは言っていなかった
彼氏の家でそう言うことになれば
痛める場所なんて想像がつく…
そう解釈したのが間違いだなんて誰が思うだろうか…
ドサッ
早い方がいい…?
この言葉に疑問を持ち…この後私は彼を跳ね除けるべきだった
そうしていれば…
今も私は…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。