私がヒラくんに泣きついた日
(※第105話 私が悩む理由、第106話 いくらだって傍に居るよ参照)
ヒラくんには本当に酷なことを言った
そして私はこの後もっと酷いことを…昔の自分が決して言わないことを口にした
自分が気持ち悪い…
この頭も…身体も…
その全部からあいつのにおいがする…
一時でも…少しでも…一瞬でも…
早くはやくハヤク
あれ?なんでかな?ヒラくんが揺れて…
その別の日…
私は発作的に自殺しようとしていまうようになっていた
周りに止める人がいないと
ガチャ
パシッ
腕に振り下ろされる寸前だった包丁に驚いて思わず手を離した
毎回最後に…私が生きててよかったと言って笑ってくれた
そして頭撫でてくれた…
そんなヒラくんが今…
私のことが分からない
私のことを止める人なんていない
私はふらふらしながら病院を出てあの場所へ向かった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!