第172話

これでキミは…

101

2020/12/23 12:42

フジ

大丈夫？

あなた

うん、ありがとう
ここまで着いてきてくれて

フジ

それは当然でしょ？
終わるまで待ってるから

あなた

うん…

座席に座って2人で待つ


いつの間にか握られていた手に気づいた時


私は赤くなるばかりで握り返すことが出来なかった


看護師｢天音あなたさーん｣

あなた

行ってくる

フジ

うん…がんばって

名残惜しそうに離された手を…私は次は握り返すと心に決めて

診察室に入った


〜フジside〜

フジ

………

あなたちゃん大丈夫かな？

〜♪〜♪

フジ

ヒラ？

ヒラ

『もしもしフジ、あなたちゃんどうなった？』

フジ

ヒラも診察日聞いてたんだ…今入っていったよ…暫く掛かりそう

ヒラ

『そっか…俺もそっち行っていい？
フジ…』

『迷惑でなければ…』と遠慮がちに小さく聞こえた声に


俺の返事は決まっている

フジ

そんな気使わなくていいから…いいよ来ても、あなたちゃんもその方が喜ぶ

ヒラ

『ありがとう！すぐ向かうね(｡･ω･｡)』

フジ

うん

あなたちゃんきっと喜ぶよね


どっか3人で食べに行けるかな？


そして10分も経たないうちに

ヒラ

フジーヾ(´□｀* )ノ

フジ

おうヒラ

待合室にヒラが来た

ヒラ

あなたちゃんまだ？

フジ

そんなに経ってないって

ヒラ

大丈夫かな？あなたちゃん俺と一緒で注射とか痛いの苦手だから…

フジ

麻酔はするだろうけど…焼いて消すって言ってたから…麻酔耐えれば大丈夫だと思うけど

ヒラ

悲鳴とか聞こえてない？

フジ

麻酔で寝てるんじゃない？

ヒラ

なるほど！(╯°▽°╰)💡

今どうなってるとか分かんないけど…


これが終われば…


彼女は本当の意味で解放されるんだ


あいつの呪縛から…


そして俺が新しく上から幸せな呪いを

フジ

(/ｰ▽ｰ)/ﾌﾌﾌ

ヒラ

（*・ω・）σﾂﾝｯ

フジ

( 'ㅂ')ﾋｯ
ヒラ何すんの

ヒラに脇腹をつつかれた

いきなりだったので変な声が出た…場所も場所なので恥ずかしい

ヒラ

だってフジまたニヤニヤしてたんだもん

フジ

ニヤニヤはやめて

ヒラ

ごめんね、だってフジニタニタしてたから

フジ

ニタニタもやめて欲しいな…

ヒラ

注文が多いなぁ( ˘•ω•˘ )

こいつの横で笑うとなにかされることはよく分かった


そして暫くして、麻酔のせいで眠りにつく彼女が病室から出てきた


看護師｢麻酔で眠っているだけですので、すぐ目が覚めますよ｣

ヒラ

あなたちゃんよくがんばったね
(´｡･ω･)ﾉﾞﾖｼﾖｼ

フジ

起きてからにしてあげなよ

あなた

ん…ｚｚｚ

傷が痛まないようにか？彼女は横向きで寝ている状態だ


背中のタトゥーだったから…だよね？

ヒラ

すぐ起きるかな？

フジ

あの時のおまえよりは早いよ

ヒラ

そりゃあね！俺暫く冬眠してたようなもんだから！

フジ

あなたちゃんが1番ショック受けてたんだからね？目覚めた時

ヒラ

うん…分かってる…

フジ

ヒラは彼女作らないの？

ヒラ

しばらくはいいかなって
あなたちゃんともっと遊びたいし(ˊωˋ*)

フジ

そっか…

やっぱりヒラ本人もあなたちゃんのこと…

ヒラ

あなたちゃんとダブルデートできる日楽しみにしてる(*´艸｀*)

『長くなりそうだけど(ㆁᴗㆁ✿)』というヒラ


ヒラの彼女がそういう子だったらいいね

あなた

ん…ん〜

ヒラ

あっあなたちゃんおはよー(*^ω^)ノ

あなた

へ？あっ…ヒラくん

フジ

あなたちゃん気分はどう？

あなた

うん…ちょっとなんかふわふわする…

ヒラ

まだ麻酔切れてないんだよ、もう少し寝てたら？

あなた

うーんでもなぁ…

えっなに俺の方見て…


俺のこと気にしてる？

フジ

大丈夫だよ、俺待ってるから

あなた

うん…でも…麻酔切れる前に帰りたいなぁってのもあって…きれたら痛いだろうし…

ヒラ

そっか…フジ帰らない？
あなたちゃんふらふらしてるなら支えれば大丈夫だよ、俺も着いてくから

フジ

そうだね…あーそれなら車が良かったな…あなたちゃん大丈夫？立てる？

あなた

大丈夫！私に何かあっても2人が何とかしてくれるでしょ？

俺たちは、ちょっとふらつく彼女を偶に支えながら俺の家に向かった

ヒラ

あなたちゃん大丈夫？

あなた

うん…大丈夫、もう少ししたら背中痛くなってくるかも…

ヒラ

今は痛くない？大丈夫(｡´･ω･)?

あなた

だいじょうぶだよ、気にしないで(*´︶`*)

フジ

あなたちゃん…

ふわふわするとか言ってたけどさ…

あなた

(*´ ˘ `*)♡ｴﾍﾍ

かわいい…！


なにあの目がとろんとしてて今にも寝そうな感じ！


あー今抱きしめたらどうなるんだろ〜

ヒラ

あなたちゃんもう少し寝てたら？

あなた

うーん…でもフジくん家だし…というかなんでここに？

フジ

あなたちゃんロフト登れないかなって

あなた

うーんまあそうだろうけど…

まあ俺が連れてきたかったからなんだけど

ヒラ

フジあなたちゃんに変なことしないでね

フジ

変なこと？俺とあなたちゃん付き合ってるんだから…多少は…ねぇ

あなた

ヒラくんがいるうちは大丈夫だよ
それにフジくんは変なことしないもん

『変態だけど^^*』なんてかわいい顔していうこの子は俺にとって毒だ…


色んな意味で

ヒラ

フジ大丈夫、あなたちゃん相当フジにゾッコンだから、面と向かってとか恥ずかしいだけで

あなた

やめてヒラくんもう///………わっ

フジ

大丈夫だよ…ね？あなた？

あなた

ッ！？！？

ヒラ

あなたちゃんからファルセットが…2人が仲良しなら俺はいいよ、フジ怪我人には優しくね？

フジ

もちろん

真っ赤になってる可愛い


もう少し意地悪しようかな？

いいねして作者を応援しましょう！

第173話やめなさい

チェーニ

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。