2020年10月上旬
不意に聞かれて驚く。
最近のことを思い返す。
たしかに、一人称は「僕」に代わったけど、それ以外に大きく変わったことはなかった。
結論が自分の中で出たからか、気分が沈むこともあまりない。
色々と思い返しながら返事をした故に、覇気のない声での返事になってしまったからか
と合歓が慌てる。
以前より男らしく話すことが増えたことで「わかってるよ」という言葉すら適当に発音するようになってしまった。
スマホを起動してメッセージアプリを開く。
今日が日曜日だからか、僚平さんはすぐに返事をくれた。
その返事を合図に、電話をかける。
一息ついて言葉を発する。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。