第3話

伝わらないこと
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2018/04/01 02:50
その翌日。

土曜日で君の部活もない日だった。

久しぶりに君の家のインターホンを鳴らした。

近づいて来る足音に胸が高鳴る。

ドアが開いて、君が顔を覗かせる。

“ 私。あなたに伝えてない事があるの。”

君は小首を傾げて、不思議そうにしていた。

予想通りの反応だ。

知らない人にこんな事を言われたら、

誰だってそうなるだろう。

すると、お姉さんが出てくるうち

“ ちょっと二人で話しておいで ”と

部屋にあげてくれた。






“ 私は白雪 冬といいます。

君に伝えたいこと…!伝わらないこと…!

全部、聞いてくれる? ”

“ えっと…桜庭 春です。

俺…君の事よく覚えてないんだ。

でも…!

それでもいいなら…聞かせてくれるかな? ”

“ 私は…

君の優しさが…笑顔が…涙が…温度が…声が…

全部が大好きなんです。

こんな事言っちゃいけないんだろうけど…

なんで…どうして…私を忘れたの…? ”

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