第37話

結局自分に厳しいヤツが這い上がるんよな
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2022/03/12 20:18
全日本ユース強化合宿









12月某日













あなた「…………眠い」

侑「いやぁついについたなぁ!!って立ったまま眠んな!!」

あなた「……大声出さんといて…これから私は自ら地獄へ行くんやで」

侑「大袈裟やねん」












時が経つのは早いものであっという間に強化合宿の日が来てもうた

まだまだ時間はあるにしても隣のバレーバカは早う来たかったみたいで時間よりも前についてしまった












あなた「まぁ、来てまったもんはしゃあない。行くで」

侑「あ!おい!何しれっと仕切っとんのや!」

あなた「アホ、目立つ、騒がんといて」











私の目標目立たずにユースの合宿を過ごすことやねん

目つけられたら最後、地獄の果まで追ってくるでここん人らは
































あなた「やっぱしちと早かった……」

侑「よっしゃ!あなたパス練しよーや!」

あなた「…はいはい、ちょい待ち」













中に入ればやっぱりまだあんまり集まっておらんかった

やから早すぎ言うたのに………………まぁええわ

私も身体は慣らしておきたかったしなぁ




ここ板やないし





やる前に慣らしとかんと

目立つのは避けたいねんけど、下手くそなプレーだけはせん















侑「おいっ!取りやすいように出来んのか下手くそ!!」

あなた「ちょっと体制崩れただけやん、崩させたのは誰のボールや?」

侑「俺のパスが下手くそだったって言いたいんか」

あなた「せやな、少なくともさっきのは下手くそやった」












侑「……」

あなた「……」















侑「……どこや」

あなた「おん?」

侑「何がおかしかった?はよ言えや」

あなた「それが人にものを頼む態度か…」
















ツムは自分のボールが完璧やと思っとる

実際完璧やし打ってみるとむっちゃ打ちやすいから文句は言えん

自分の完璧なパスが下手くそなスパイカーによって棒にされるんわツムにとっては屈辱的なんや



やけど、キッパリ言わなあかん時もある



ツムは自己中やし自分より下思っとるやつには容赦ないから怖がられる、口も悪いしなぁ

だから、たまにツムの悪い癖を見つけても言えへん人もおる





せやから、こういうんは癪やけど私やサムが言ってやらんとな





















あなた「ツム」

侑「あ?」

あなた「……なんでもない」

侑「なんやねんッ!そこまできたなら言えや!

まぁええわ、時間までまだあるからもうちょいやるで!」

あなた「んー」

















あなた「…ほんま、めんどいわぁ」
















ツムは他人に対しても最高を完璧を求める





せやけど、ツムが1番それを求めとんのは






ツム自身や

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