2日後。
"志帆?志帆!"
"お姉、ちゃん?"
"志帆…良かった…浬呼んでくるね。"
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"浬…私どうなったの?"
「無事、手術は成功しました。」
"本当?ありがとね、浬…"
「志帆さんが帰ってきてくれて良かったです。」
志帆さんの意識は2日で戻り、特に異常もなし。
退院まで遠くはない、かな。
"…七瀬ちゃん待ってるんだよね?行って来な?"
急に気を遣って里帆姉がこんなこと言って来た。
"え!お姉ちゃんそれどこ情報?!浬また七瀬ちゃんと一緒になれたの?!良かった…!"
"ちょっと志帆声でかいよ、笑"
志帆さんは病気前のように元気でとても一昨日に心肺停止になっていたなんて思えなかった。
「志帆さんが目覚めたら一回東京帰ろうと思ってたんだ。」
"…ねぇ浬?私も七瀬ちゃんと会いたいな。"
「志帆さんが?なんでですか、?」
"直接謝りたくて…"
「そんな、七瀬も気にしてないと思いますよ?」
"うんん、謝りたい。"
「…分かりました。退院したら東京行きましょう?」
"うん!ありがとう。"
きっと七瀬は優しいからそっと微笑んで『志帆さんが無事で良かった』なんていうんだろうな。
そう思いながら一度東京に帰るために準備を始めた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。