第2話

新しいクラスが最高だけど最高ではない件
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2020/04/13 10:13
私たちの教室、2-Aに着いた
ガラガラと花恋が扉を開けると、ワイワイと騒がしかった教室が一瞬、静まる
でもそれは本当に短い時間で、すぐにわっと入口に立つ花恋の周りに人が集まった
クラスメイト 1
わー!  花恋ちゃんおはよぉ
クラスメイト 2
やっほー花恋ちゃん!
クラスメイト 3
麗しい・・・・・・俺彼氏に立候補しよ
黄色い悲鳴から、友達に話しかけるような軽い声までと様々だ
岩見 花恋
岩見 花恋
あはは。おはよーみんな。今年も一年よろしくね!
そんなクラスメイトを一掃し、スタスタと私の手首を掴んだまま歩いていく
にこにこと笑顔を振りまいていたクラスメイトたちが、私が横を通る時になると「こいつと一緒かよ」「運ねーわ」と呟く
はぁ・・・・・・めんどくさい
ちなみに、なんでこんな格好をしているかと言うと、理由がある
幼馴染に言われたの。この格好をしとけって。ほんと謎だよね
卯月 心春
卯月 心春
えーと・・・・・・席はーっと
気持ちを改め、黒板に貼ってある席順の書かれた紙を見に行く
名前順の出席番号だから、去年、私と花恋は前後の席から始まった。だから仲良くなったの
今年もそうであれ・・・・・・と僅かな願いを持ちながら、目で確認する
卯月 心春
卯月 心春
今年は3番かぁ・・・・・・花恋は────
自分のを確認したあとで、花恋の番号も見ようとする
が、それよりも前に、横にいる花恋から抱きつかれた
岩見 花恋
岩見 花恋
やった、2番だよ!しばらく席前だーっ!
卯月 心春
卯月 心春
わっ、え、ほんと?!
岩見 花恋
岩見 花恋
うんうん!ほんとだよ!
ぱあああっと、太陽に負けないくらい明るい笑顔で私を見る
ああ、もう、可愛いなぁ
私には勿体ないくらい可愛い
岩見 花恋
岩見 花恋
ほらほらっ、席着こ!先生来るまでお喋りしよ、ね?
卯月 心春
卯月 心春
もちやる!
黒板から離れ、2人で足早に席に向かう
廊下側に面した、1番端の列
前から2番目と3番目の席にそれぞれ座ると、ちょうどくるりと後ろを向いた花恋と目が合った
満面の笑みで「これからもよろしくっ!」と言う花恋に対し、私は「もちろん」と笑顔を添えて返事をした

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