第3話

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2021/11/18 11:54











女子「 待って ?! あそこにいるのって 勇次郎くんじゃない !!? 」

女子「 うそー !!? 」

女子「 勇次郎くんと同じクラス !? 」






自席についてボーッとしていたら 教室が騒がしくなった 。

ドアの前には 恐る恐る教室を覗く 垢抜けない女の子の姿 。

でも 女子たちの視線は 自分の後ろの席の人間に注がれていた 。

なんだろう 。

特に考えもせず ふと後ろを振り返ると 、






里見「 … え 」

「 … 」






私がかつて 暮らしていた世界 、芸能界の人間が 座っていた 。

しかも私の所属していた事務所の後輩 。

染谷勇次郎 。

事務所内では そこそこ名の知れた存在だった私だけど 、 この人が私のことを知らないのを祈るしかない 。

なんとしてでも 他人のフリをやり通さなきゃ 。






染谷「 … ねえ 、 」

女の子「 君 ! 昨日 警察署から出てっ … 」

染谷「 チッ 、 」

知ってる奴「 おはよう〜 ! 俺 、愛蔵っていいます ! 1年間 よろしくね〜 」

女子「「「 キャーーー !!! 」」」






話しかけられそうになった所を救ってくれた女の子 、その女の子に対して舌打ちをした後ろの人間 、それをかき消すように 大きな声で挨拶をした 私のことを知っているであろう人間 。

私の平凡な高校生活を確保するため 、ここは逃げるのみ 、!!!

どさくさに紛れて 私は女子トイレに 一目散に走って逃げた 。






染谷「 あっ 、 」

柴崎「 足引っ張ってんじゃねえよ 、 」

染谷「 お前にだけは言われたくないね 」






キーンコーンカーンコーン …

あっ 、終わった 、

そうしてトイレに逃げているうちにチャイムが鳴り 、初日に堂々と予鈴遅刻をしたのであった 。






( 明智「 今日から 、このクラスの担任になっt … 」 )

( 里見「 すみません遅れましたごめんなさい明智先生 … 」 )

( 明智「 里見遅いー 、先生の自己紹介を遮るとは いい度胸してるなー 」 )

( 里見「 ごめんなさいほんとごめんなさいあかりんの名に免じて許してください … 」 )

( 明智「 卒業生の名前を出すな 」 )









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