第33話

33
2,461
2021/03/11 21:14
暖かい。
とにかく暖かい。そしてフワフワしている
私もしかして死んだ?
確かに外で寝たけど
凍死みたいな…?
若干焦りながら恐る恐る目を開ける
目を開けるとそこには江口さんがいた。
あなた「江口さん…?ね、寝てる…?」
その時頭がクラっとする。
自分のおでこに冷えピタが貼ってある。
私熱あったんだ
私が寝ているベッドに突っ伏した状態で眠っている江口さんの頭を撫でる
あなた「可愛い」
小さく呟きふふっと笑う
あなた「ありがとう江口さん」
________________
江口「んんー?」
あなた「あ、起きちゃいました?」
呑気なことを言う。まずはお礼を言うのが当たり前なのに。
あなた「あ、えっと」
ギュ______
なにも発さず強く抱き締めてくる。
江口「___心配した。」
あなた「…ッ」
言葉に詰まる。
江口「こんなに心配したの初めて。あなたちゃんが初めてなんだよ。好きだよ。大好きだよ。だから心配させないで。」
涙声で震えながら話す江口さん
あなた「わ、たし……素直になれなくて、ごめん、なさい…私も_」
西山・壮馬「あなたちゃあああああああああん!?!?」
西山さんと壮馬さんの叫び声が私の言葉を遮る
壮馬「江口さん何してんですか!病人なんですから労わってあげてください!!」
怒り気味に江口さんを引きずる壮馬さん。
西山「ゼリー!食べれる?大丈夫?」
そう言って私の近くにパタパタと駆け寄ってくる。
あなた「お母さんが3人になっちゃいました」
えへっと笑う私を3人が凝視してくる。
壮馬「熱どれくらいなんですか」
西山「あなたちゃん、こんな可愛い事言う人じゃないですよ。」
江口「ちょ、あなたちゃん熱計って。」
あなた「はぁい」
ピピピピピピ__ピピピピピピ_
江口「うわ!?沸騰してない!?」
壮馬「沸騰にはあと60℃足りませんよ。」
西山「しょうもない話しないで。これ、結構やばくない?」
40℃。
その数字が私の視界にも入る。
場がシーンとする
江口「早く寝て!!!!!????」
壮馬「西山さんが添い寝してあげてくださいよ」
西山「え、流石に問題。」
可愛いやり取りだなぁ〜
江口「ほら早く寝て!!!!!????」

プリ小説オーディオドラマ