言葉が軽い
そんな印象がずっと江口さんにはあった。
何かいいこと言ってるな。って思っても。
今成功した人からなんて何も響かないし、
軽い
とか最低なことをずっと思ってた。
ファンでもなかったし。昔のことなんて知らなかった。
けど話してて変わったんだ
この人は違う
淡々と
平然に
昔の地獄を話すのだ
すごくいい人なんだけど……
地獄過ぎる生活
耐えきれない苦痛
全てを平然と話すのだ
それを辛そうに聞く私たちに「なんでそんなかおするの?」という顔を向けながら__。
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あなた「1週間。また迷惑になる訳にはいきません。」
やんわりと断る
このままヒモ生活なんてできない。
それも付き合っていない異性の家のベッドを高熱の病人が寝ているっていうのは1種のホラーだ
どれだけ江口さんがいて欲しいと言おうとも。
私が素直に「一緒にいたい」って言える子だったらな
そしたら江口さんの気持ちにも答えれたのかな
今頃幸せなのかな
無駄に要領良く育った頭を憎みながら江口さんに笑顔を向ける
あなた「ありがとう……ございました!」
江口「うん!準備手伝うよ。荷物ってどこに置いてあったっけ?まだあなたちゃん熱あるからベッドで寝てて。」
そう言ってポンポンと私の頭を撫でる
そして早足で部屋の外へ出ていった。
帰りたくないな
そう言ったら貴方は
"私の親のように"私のそばを離れていかないですか___?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。