第74話

人魚姫 白黒無常 リクエスト
152
2025/11/24 12:36 更新
近くのお城の船が荒らしに巻き込まれた夜、船が沈んだ。月の光を塞ぐ巨大な船と底に落ちてくる長身の男性1人。もうすぐ彼は気を失っていて息が出来ずに死んでしまうだろう。
早く助けてあげないと!
ひとまず彼を助けて心配蘇生を行った。助けた彼は美人で、かっこいい人だった。ああ、この人に会えるなら陸に行きたい、助かると良いなぁ…と思っていたら
「ああ…!無咎!無咎…誰かいないのですか!?彼を、彼を早く城に運んでください!」
という男性が呼びかける声と複数人の人がそれに応答している声がした。またその男性も美しくて、助けた彼に似ていた。助けたのがバレないように、人間に見つからないように咄嗟に隠れた。
陸について友達に聞いた。
「陸?やめといた方がいいわ、すぐにお皿の上に乗せられるわ!海の世界には私とヨグ=ソトース様がいるでしょう?」

「えぇ…陸の世界は酷くて残酷よ、残念だけれど私は貴女の意見を尊重することができないわ…ごめんなさいね」と。

そこで私は海にいる魔女に相談してみた。
魔女の使い人はこう言った。
「魔女様を信仰してくだされば魔女様も協力してもらえますよ。魔女様に祈りを捧げるだけで大丈夫です、魔女様は女神ですから。ただ…ここには戻ってこれません。一生陸地で生きて行くしかないのですよ」
私はそのまま了承をした。また彼らに会いたい、その一心で彼女に伝えた。

「そうですか、ではこの薬をどうぞ」
と薬を手渡された。
ごくっと飲み干した。体が焼けるように熱い、溶け出しているようで痛い。私はそこで意識を手放した。
無咎が助かってから数日、外を歩いても大丈夫だと医師に言われ、海浜を散歩しに行った時のこと。綺麗な女の子が倒れていた。その美しさに私は惚れてしまった。無咎も何か言いたそうにしていたけれどまずは彼女を助けるのが優先しなければならない。
「無咎、人が倒れていますよ!彼女を城に運びましょう!?」

「ああ、彼女も溺れていたのかもしれない。手遅れになる前に。必安、抱っこできるか?」

「ええ、大丈夫ですよ。無咎は連絡と通路確認お願いしますね」
真っ白な寝やすいところ、周りには水面のゆらめきのようなふわふわとした布。そして、人間の足。あの薬の効果があったのだと思い心の中で魔女様に敬意を慕う。

少し待っているとこつこつとした音が聞こえてガチャと何かの音が聞こえた。

「起きているだろうか?」

「もう3日ぐらい経ってますから…起きていて欲しいですけどね」
と話しながら布を捲られた。彼らを驚き、泣きながら安堵しているように見えた。
数日が経ち、彼らは私をとても気にかけてくれた。とても可愛がってくれ、上手く歩けない私を馬に乗せ街に出歩かせてくれた。
彼らと出会った海浜に出向き、話した。元々は人魚姫であったこと、溺れていた彼を助けたのは私だということを。2人とも泣いて喜んだ。そして2人とも
「一生一緒にいてくれませんか?」
「これからもずっと隣にいて欲しい」
と言ってくれた。
そして3人は幸せに暮らしましたとさ!
遅くなりましたがリクエストありがとうございました〜、満足いただけたでしょうか?できればコメントやお気に入り、いいねお願いします〜。私はこの小説のために初めて人魚姫の童話を読みました。

プリ小説オーディオドラマ