第7話

あたしがヒロイン💓💓💓💓💓💓
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2019/10/05 00:21
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
はい食って。のびちゃうよ
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
ア・ダ・チ!ア・ダ・チ!
ついでに手拍子まではやし立て始めた。



あたしは思いっきりイスを蹴って立ち上がった。
あなた

やめなさいよ!あんた達!

・・・・・・・・・と叫んだつもりで口を動かす。



実際には叫んでないですごめんなさい。
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
ア・ダ・チ!ア・ダ・チ!
誰も止める人が居ないので、



トオル達はテンションを上げて騒ぎまくる。



安達さんはこわばった顔で山盛りホコリまみれの麺を見つめている。

永瀬廉
永瀬廉
くっだらねぇ
その時、聞き覚えのある声がした。



トオル達が振り返る。



そこに立っていのは、定食のトレイを持った廉だった。
あなた

ちょっと、廉、ダメだよ空気読んで!

と、あたしはまたまた小声で言った。




だがそれは廉には届かなかったようだ。まあ当たり前か。
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
あ?お前、今なんつった?
トオルにすごまれても、



廉は表情1つ変えずに言い放つ。
永瀬廉
永瀬廉
くだらねぇ、ガキかよ。バーカ、つった
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
てめぇ!
廉につかみかかろうとするトオルとヒロシ。きゃーっ!



だが、その2人の手は、後ろから伸びた太い2本の腕で



つかみ止められてしまった。
オヤジ
オヤジ
困りますよ、お客さん
渋い声で2人を止めたのは、この学食の名物オヤジだった。



元プロレスラーだとか力士だとかの噂がある、



超コワモテかつガチムチの。
オヤジ
オヤジ
飯は静かに食うもんだ
トオル・ヒロシ
トオル・ヒロシ
離し、て!?
オヤジは軽々とトオルのえり首をつかんで持ち上げると、



廊下へと去って行った。








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