昨日、廉くんと学校をいきなり休んでしまった
だけど、正直行きたくなかったから助かった
ありがとう
いゃ、既にもう……
そうして、廉くんによる勉強会が始まった
そうしてあたし達は、2人で近くのカフェによった
そこには、廉くんのファンの子達がいっぱいいた
ヒソヒソ声で話している
その場には、見慣れた人の姿もあった
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見たくなかった
聞きたくなかった
その場から動くことが出来ない
廉くんに、心配なんて掛けたくない
そう思って1人スタスタ歩いているときだった
廉くんの視界に、りんちゃんが入ってしまった
聞こえてなかったのかな……?
何故こんなにも、嬉しい気持ちなんだろう
どうしよう……
手に負えない
なんでこんなにも、嬉しくて
こんなにも救われた気分なの?
ふつーなら、あたしどうすべき……?
なんて言えばいいの?
ありがとう……?
そうして席に着く
そんなわけない!!
だけど、本当にありがとう
誰かを好きになったことなんてないから
どういう感情が恋なのかさぇ分からない
だけどあたしが感じているこれは……
初めて覚える感情だ
そんな事言われても……
整理つかないよ
これは友達に抱く感情なの?
誰かから聞いた
恋をすると人は変わるって話を
あたしは、変わったけどこの感情はなんなの?
あたしを守ってくれた時、スゴくうれしかった
泣きたくなるほど
あたしの思ってること全て言ってくれて
本当に……
ありがとう。
そして、この高鳴る鼓動はなに……?
ドクンドクンって心臓の音がうるさい
だめだ。
廉くんの顔をまともに見れない
何言ってんだろうあたし……
そうして、廉くんによる勉強会が始まった
なんで、緊張してんの?
よくわからない感情のまま一日を終えた
そうして、明日は学校。
若菜ちゃんに聞いてほしことがあるから……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。