第32話
31
あなた
国「サーブはあんまりなんだな、あなたさん」
金「国見!聞こえてるかもよ!」
国「あ、」
そんな会話が聞こえてくる。
はぁ〜もう!ハズイ!もう1年生から言われてどうすんだよ僕!
自分が嫌になってきた…
北「サーブができないのは事情があるんやろ?侑から聞いた。大丈夫や、がんばって練習すりゃぁええ」
『!すみません、取り乱しました。』
北「分かっとるならええんや」
まだ僕も未熟者だな…よしがんばろ!サーブがダメなら外で挽回すればいいんだ!後衛出来るのはレシーブだな。よしやるぞ!
次は岩泉さんのサーブのようだ。
『サッ来ーい』
ふぅー
岩泉さんは調べてきた情報ではジャンプフローターサーブなどが多いはず…
僕はしっかりと目を見張る。岩泉さんは後から少し助走をつけて、飛んだ。
待って、これフローターサーブじゃない!ジャンプサーブだ!
そう気づいたときにはボールが目の前に来ていた。サッと構える。多分僕を狙ったのだろう。コントロールを重視したせいか威力は及川さんよりもなかった。だから僕でも侑のほうにきっちりとレシーブすることができた。
よしっこれからもっと挽回するぞ!前衛になったらスパイクとブロックとがんばろ!
侑「張り切っとるなぁあなた」
北「そうやな、いい感じや。ところで侑、あんたさっき治のこと見とったやろ、今はこっちに集中せい」
侑「えっぁはい…」
そしてついに前衛の番が来た。
まずはブロックはどうしようかな…今は及川さんと岩泉さんのコンビが1番強い。
何より信頼関係があるんだよなぁ多分2人は幼なじみか。まぁ僕たちの方信頼があるけど!
とにかく!頑張ってブロックするか!
次は大耳さんがサーブだ。しかしリベロらしき人に拾われてしまった。そのボールはきれいに及川さんのところに行った。
おっとココは出番じゃないですか?及川さんの手元や相手側のコートの状況を見る。
するとトスは僕と反対側の岩泉さんの方へ飛んでいった。
と、遠い!仕方ないなぁもう!
僕は全力で走って、斜めに飛んだ。
ーバシンッー
おぉ!止めれた!
侑「ウェーイ、ナイスブロック!きれいに止めたな」
侑とハイタッチした。ハイタッチの力さえ強い…
『やっぱブロック気持ちええな!』
侑「あなたは何でも楽しそうやな」
『ふふっ侑だって』
侑「まぁ楽しいええからな」