第14話
13
あなた
『ふわぁ〜』
そんな情けないあくびをしながら僕は治達の家に向かっていた。なぜかって?それは治達と一緒に学校に…いや侑を起こしに行くためだ。昨日、
侑「明日一緒に学校行こう!」
『おっいいね!一緒に行こ!』
と言う約束をして一緒に学校に行くことにしたのだが、治に後から聞いた話、侑は朝が弱くて起きれないらしい。そして、
理「侑を一緒に起こしてくれ。」
と頼まれた。そんなに起きれないのかな?心配だったため、今日は少し早めに家を出た。
そんなこんなで家に着いた。
ーピンポーンー
インターホンを鳴らすと集めたちのお母さんが顔を出した。
母「あなたくん久しぶり!ほんとにこっち来とったんやな」
『お久しぶりです!』
母「バレーまだやっとるか?」
『もちろん!』
母「そうか、じゃあまた治達がお世話になるなぁ。あっ昨日、残りもんができたんやった。挨拶も兼ねて今日、持ってくね」
『ありがとうございます』
母「あっ侑起こしに来たんやろ?上がって」
『お邪魔します』
そう言って僕は靴を脱いで、お邪魔させてもらった。
治「俺まだ準備できてへんで、先に侑の部屋行って起とってくれ」
『オッケー!』
そして僕は階段を上り、侑と治の部屋に入った。するとそこには2段ベッドの上に布団にくるまった侑が見えた。
僕はハシゴを上って、
『おーい、あ!つ!む!朝だよ、起きて』
侑「うーん、サムあと5分」
『僕、治じゃないあなた』
侑「んー」
それと侑は眠そうな目で僕の顔を見た。すると驚いた顔で
侑「あっ!あなたおはよ!」
『お、おはよう。どうした?』
侑「そっか!あなたがいるんや!」
『い、いるけど?』
侑「起きる!」
『う、うん。起きてくれるならまぁいいや』
そして侑と僕は下の階に一緒に降りた。
治、母「「えっ」」
『どうしました?』
治「侑がこんなに早く起きるなんて…あなた、何したん」
母「そうや、侑がこんなに早く起きれるわけがない」
侑「俺だってこのくらい早く起きれるわ!」
治「ちょっと黙っとれ」
『普通に起きてって言ったらなんかびっくりして起きたよ』
侑は少し怒って、お母さんが作った朝食をもぐもぐと食べている。治はカバンに教科書やら何やらを入れている。
治「あぁそういうことか」
母「どういうこと?」
治「侑は寝ぼけてあなたと学校行くのを忘れとったんや。そんで俺が起こしたと思ったらあなたがいてびっくりして、嬉しくて起きたんやろ」
母「あぁそういうことね。あっあなた君、侑準備までに少しかかるやろうし、ゆっくりいけば?」
『じゃぁお言葉に甘えて、』
そして僕とお母さんと治でバレーの事とかを話した。