チームは私以外のメンバーのおかげで試合を進み続け
ついに恐ろしいチームにぶつかった
口では強気に言っているが
内心では逃げたいという衝動に駆られている
いや、勝てないよ絶対
相手は最強チームだし
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私はカットし、そして選手を避け
邪魔にならないように努めた結果
何故か最強チームに勝っていた
なんでだよ!?と騒ぎたいのは山々だが
それだけうちのチームは強いってことなんだと思うと
騒ぐのは失礼な気がする
黒子「勝てちゃいましたね」
高尾「案外チームにまとまりが無いと力が発揮しずらいのかもな」
よくもまぁ、私みたいな足でまといが居ながらここまで勝てたもんだ
本当に凄い人達だったのに
降旗「君、マジで強かったね!」
降旗「それだけ強かったらもっと強い学校行けたんじゃない?」
高尾「いやいや、そういうことは言っちゃダメなんじゃね?」
降旗「ご、ごめん!」
高尾「あーあ、女の子泣かせたー」
彼女の発言に被せるように
咄嗟にそれっぽい言い訳をする
二次元の幼なじみってなんかそういうトコ無い??
声をかけられるなり、すぐさまチーム全員で移動した私は
私を見ていた視線に気がつくことはなかった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。