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第1話

#1
1,695
2018/09/23 16:19

「じんたん、ごめん…」


真夏の昼下がり、ソファーでスマホをいじっていた俺に、テオくんが汚れた布団を差し出しながら、蚊の鳴くような声で謝罪してきた。


「それ、なに」

「じんたんの布団…」

「それは見たらわかるけど、どうしたの」

「じんたんの布団に、コーラ、こぼしちゃった…ごめん」


テオくんは更にしょんぼりした顔でそう言った。

なんだそんなことか、べつに俺はそんなことで怒ったりしないのに。

え、そんな落ち込む?


「そんなの気にしなくていいよ、今日は代わりの布団で寝るからさ」

「いや、夏用の布団これしかないじゃん…じんたん冬用の布団で寝ることになっちゃう…」



なるほど、それでテオくんはこんなに謝ってくるのか。

まあでも仕方ない、今日は冬用の布団で寝るか。

暑い日が続いてるし、洗濯しても明日には乾くだろう。

1日だけ辛抱だ。


「いいよテオくん、冬用布団で寝るから」

「え…いやいやじんたん、こんなに暑いのにそんなので寝たら絶対熱中症になるで?」

「でもしょうがないじゃん!」

「だからさ、俺の部屋で寝ない?」


うん???

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