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第3話

第四次川中島の戦いと信玄と松
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2020/06/05 17:18
松が生まれた数日後…。

信玄は謙信(当時は政虎)と川中島にて戦っていました。
この戦いは川中島にて起こった5つの戦いのうち、1番激しかったと言われています。

この戦いは武田軍の軍師、山本勘助と馬場信房の立案であるキツツキ戦法(キツツキが木をつつき、逆の方に驚いて出てきた虫を食べる方法を戦法に)で戦うことにしました。

まず信玄が鶴翼の陣ーーー敵に対峙して左右に長く広げた陣形に布陣しました。ですが謙信はこの動きを察知し、その時布陣していた妻女山を音を立てることなく夜陰に乗じて下り、千曲川を対岸にわたり、八幡原に布陣しました。

次の朝、川中島を包む深い霧が晴れた時、信玄率いる本隊は動揺しました。目の前にはいるはずのない上杉軍が布陣していたのです。
謙信は車懸りで武田軍に襲いかかり武田軍は完全に裏をかかれた形になりました。

上杉軍先鋒隊の凄まじい勢いに武田軍は防戦一方で信玄の弟の武田信繁や山本勘助らが討死し武田本軍も壊滅寸前であるなど危機的状況でした。

乱戦の最中、手薄となった信玄の本陣に謙信が一騎で刀を抜き信玄に斬りこみをかけてきました…!信玄はその刀を軍配でこれを受け、信玄を守り、謙信を斬ろうとした家来の槍が誤って謙信の乗っている馬の尻にあたり驚いた馬は別方向へ駆けて行ってしまいました。
これがあの信玄と謙信の一騎打ちです!

このように激しいこの戦いは午前は上杉軍優勢、午後は別動隊が加わり武田軍優勢にし、終わりました…。



信玄は激しい戦の後、躑躅ヶ崎館に疲れきった表情で帰りました。

三条の方
三条の方
御館様、義信、お疲れ様でございました…。
ご無事で何よりです。
武田信玄
武田信玄
うむ。
武田義信
武田義信
父上!
何故あの後上杉軍を追わなかったのですか!
追えば必ず勝利を収められました!
このままでは叔父上も勘助も報われません!
三条の方
三条の方
義信!お父上様になんて言う口の利き方をするの!

御館様、申し訳ありません…。
武田信玄
武田信玄
三条、母親だからとそなたが謝ることは無い。

それより、生まれた姫は、松はどこじゃ。
三条の方
三条の方
こちらにおりますよ。



信玄は身体をきよめた後、松に愛にゆきました。
武田信玄
武田信玄
おぉ、この姫が松か…!
なんとも可愛らしい…。
強面の信玄も産まれたばかりの可愛い娘の前では顔を崩して微笑みました。
武田信玄
武田信玄
油川、儂が川中島にて戦っておるとき、そなたもここで戦っておったのだな。
可愛らしい姫を産んでくれて礼を言う。

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