松が生まれた数日後…。
信玄は謙信(当時は政虎)と川中島にて戦っていました。
この戦いは川中島にて起こった5つの戦いのうち、1番激しかったと言われています。
この戦いは武田軍の軍師、山本勘助と馬場信房の立案であるキツツキ戦法(キツツキが木をつつき、逆の方に驚いて出てきた虫を食べる方法を戦法に)で戦うことにしました。
まず信玄が鶴翼の陣ーーー敵に対峙して左右に長く広げた陣形に布陣しました。ですが謙信はこの動きを察知し、その時布陣していた妻女山を音を立てることなく夜陰に乗じて下り、千曲川を対岸にわたり、八幡原に布陣しました。
次の朝、川中島を包む深い霧が晴れた時、信玄率いる本隊は動揺しました。目の前にはいるはずのない上杉軍が布陣していたのです。
謙信は車懸りで武田軍に襲いかかり武田軍は完全に裏をかかれた形になりました。
上杉軍先鋒隊の凄まじい勢いに武田軍は防戦一方で信玄の弟の武田信繁や山本勘助らが討死し武田本軍も壊滅寸前であるなど危機的状況でした。
乱戦の最中、手薄となった信玄の本陣に謙信が一騎で刀を抜き信玄に斬りこみをかけてきました…!信玄はその刀を軍配でこれを受け、信玄を守り、謙信を斬ろうとした家来の槍が誤って謙信の乗っている馬の尻にあたり驚いた馬は別方向へ駆けて行ってしまいました。
これがあの信玄と謙信の一騎打ちです!
このように激しいこの戦いは午前は上杉軍優勢、午後は別動隊が加わり武田軍優勢にし、終わりました…。
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信玄は激しい戦の後、躑躅ヶ崎館に疲れきった表情で帰りました。
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信玄は身体をきよめた後、松に愛にゆきました。
強面の信玄も産まれたばかりの可愛い娘の前では顔を崩して微笑みました。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!