第3話

いつでも触れられる距離
422
2020/07/01 13:34
【正孝 初出勤日】

あなた:この土日、ほとんど眠れなかった…
まず状況をほとんど理解できなかった…
いや、理解はできてるの。
でもこの状況を受け入れるには、心の準備が!
だって、だってさ!
ついこの間まで、テレビを観て拝んでた相手だよ?!
そんな人のすぐ側に一緒にいられるって…
前世でどんな徳を積んだの!わたし!
あ、ダメ、鼻血出そう。
とにかく、わたしが正孝のファンだっていうことは知られないようにしなくちゃ。
冷静に、冷静に…

正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
あなたさん!
おはようございます^ ^!
わたし
わたし
わ!
あ、まさ、、
いや、えっと、
ゴホン
佐藤くん、おはよう。
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
今日からよろしくです!
もしよければ、部署まで一緒に良いですか?
わたし
わたし
う、うん。
一緒にいこうか!
あ、というか、敬語じゃなくて良いです!
わたしの方が年下だし、、
むしろタメ口になってしまってごめんなさい。
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
あ、僕の年齢知ってたんだ!
とはいえ、あなたさんは先輩になるわけだしなぁ。。
んー
じゃあお互いタメ口にしよっ!
社内では僕は敬語にするけど^ ^
わたし
わたし
さ、佐藤くんが良いなら、お言葉に甘えて…
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
じゃあ決まりね!
これからのサラリーマン人生、ドキドキだなぁ^ ^
わたし
わたし
ふふ^ ^
あの、えっとその…
佐藤くんは、どうしてサラリーマンになりたかったの??
あなた:ちょっと踏み込みすぎたかな?
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
2人でいるときは正孝でいいよ!
んー理由かぁ。
今はまだ秘密でもいい?
わたし
わたし
まっまっまっ
正孝くん、、(照)
そうだよね、芸能人辞めるって相当だし、
そんな簡単には教えられないことだよね、、
急にごめんね。
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
あ、誤解しないで!
理由を言っちゃうとさ、まだ伝えたくないことを言わなきゃいけなくなっちゃうというか…
わー!うまく説明できない!
けど、あなたさんには必ずいつか言うから。
わたし
わたし
(あなたさんって言われるの、まだ慣れない!恥ずかしい!)
う、うん。
わかった!

あ、着いたよ。
ここが私たちが働く部署だよ。
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
ありがとう!
よしっ。
まずは第一関門だね。
俺が窪田正孝だって、気づかれないようにしなきゃ。
わたし
わたし
わたしも精一杯フォローするよ!
大丈夫^ ^!
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
(変わらず優しいなぁ…)
ありがとっ。
ガチャっ
正孝(別名:佐藤)
正孝(別名:佐藤)
失礼します!
今日からこちらに配属されました、
新人の佐藤大地です!
よろしくお願いします!
部長
部長
おー!佐藤くんおはよう!
さっそく挨拶ありがとうね。
ではみんな、いま本人からも挨拶があったけど、今日から我が部署に佐藤大地くんが配属されました。
教育係はあなたさんです。
2人には特別プロジェクトを任せようと思ってますので、しばらくは空いている別室で仕事をしてもらいます。
佐藤くん、わからないことは全部あなたさんに聞いてくれればオッケーだから!
じゃ、あなたさん、あそこの空いてる部屋に移動よろしく!
部長は有無を言わさず、
早口でそう捲し立てると私たち2人を部屋から追い出した。

追い出されるときに聞こえた同僚達の動揺した声。

同僚A:新しくきた彼、めちゃくちゃイケメンじゃん!

同僚B:ねっ!ねっ!あなためっちゃ羨ましい!
てか、最近引退した窪田正孝に似てない?!

同僚C:似てた似てたー!!もしかして、うちの会社に転職して来たとか!

同僚A:いやいやいや、あり得ないでしょ!そもそも名前違うし!

同僚達:そうだよねー


あなた:ワタクシ、超絶不安です。
っと!!ちょっと待って。
ベッシツデフタリデシゴト…

部長!バレないようにの配慮だろうけど、
わたし、わたし、正孝と2人きりだなんて、心臓が持たないよーーーッ!!

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