・
・
・
…取り敢えず、僕特製の無線機渡しといたし、だいじょぶかな〜?
まあだいじょぶだろ!
憂兄と別れてから、僕はふと、憂兄が忘れてないかを心配した。だって憂兄、忘れっぽいんだもん、この前だって憂兄、約束のお菓子忘れてたから!
…りん、ちょっと待ってな。
…りょーかい。
どうせ雑魚な『柱』じゃないの?
まあ心配しなさんな、僕の身代わり人形ちゃんで一回は守れるから。
はいはい。
…りん、構えた方がええよ。
天兄が僕にそう言った瞬間、藤の花の匂いがツン、と鼻に通る。
そう言えば、憂兄が、『鬼殺隊の柱には毒を入れる蟲柱が居るから。因みに藤の花の毒ね?』と大分前に言っていたのを思い出す。
この人がその柱?
…あら、分かっていたのですか?
どうも鬼さん、人間を喰らったことは有りますか?
あ、君が柱?
…うん、僕ら二人共人間を喰らったことがあるよ?と言うかこの服見たら分かるよね?
あ、僕は天音。こっちは鈴音。
おー、凄いね。この人!
人間じゃ致死量の藤の花の毒を体に入れてる。僕には出来るかもしれんけどね。
(この鬼の子達、なんだか喜んでる?と言うか人を喰らっているのに、何か鬼としての力は弱いの…?服にはベッタリと血が付いてるのに。)
そう、貴女の思った通り。僕らはね、『ただの鬼』じゃないんだ!
?!
…ただの鬼じゃない?
(心が読まれた…)
うんうん、僕らはちょっと特殊な所から来たんだ。…あ、貴女の好きな香は?
…香??私は藤の花の匂いですかね…
あ、天音や鈴音の事は言いませんから。
ちょっとりん?!
いいのいいの!
お姉さん、ありがと!
じゃあ僕らは帰るから、じゃーねーお姉さん!お姉さんは心が優しいんだね。…こんな僕らに優しくしてくれて…
あら、何か仰りましたか?
ううん、バイバイお姉さん!
ばいばーい!
危ない…お姉さんにバレるとこだった…
そう言えばお姉さんの名前聞いてないな…
まあいいや、好きな香は藤の花、ね。
うわー、見事に矛盾してる…
お姉さんが羽織を蝶の羽ばたきの様に動き、僕らが居た屋根から去っていった。本当に蝶みたいだな〜。…と同時に、僕はコソッ、と天兄に喋りかける。
あのお姉さん、なんか鬼を恨んでるっぽいけど…僕らはだいじょぶなのかな?
さあ??
まああの人、いい人そうだったし。
・
・
・
いいねして作者を応援しましょう!
この小説を読んだ方は、こちらの小説も読んでいます
- ファンタジー
最強、入隊します。
十三歳にして最強、 最速の呼吸の使い手。
favorite 27,506grade 4,179update 2024/03/25 - ファンタジー
鬼の女王様人間に転生して呪いから人間を守ります
上弦の零だった夢主が転生し呪いから人間を守る
favorite 754grade 201update 3日前 - コメディ
無意識に悪女対策してる幼女が強すぎる件について
🗣 「 俺の ( なまえ ) が世界一可愛い 」
favorite 15,606grade 4,240update 2024/03/28 - ノンジャンル
大嫌いから大好きへ
「もうお兄ちゃんなんて大嫌い!」 💜「俺だって」 🧡「俺もやで。」 💗「元からだから」 💙「一生関わんな!」 💛「( ´• - •` )…」 ❤️「( ´•ω•` )…」 すごく仲の悪い兄妹。仲が良くなることはあるのか……? 毎日20:00に投稿します! 金曜日は二本投稿(18:00、20:00) 良ければ見てってください! リクエストも募集してます!! 気軽にリクエストしてってください! ⚠️いじめや虐待の表現があります⚠️ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ハート、お気に入りありがとうございます☺️ 誤字脱字は教えてください!💦 小説投稿始めた日→2月8日~
favorite 119,825grade 7,182update 2024/04/05 - 青春・学園
宮侑のサーブ、顔面キャッチしました
「ここに忘れもの置いた気がする……」 侑「おっしゃぁぁぁあ!!サムぅ!!くらえ!!」 治「しゃぁぁあ!こいやクソツムぅぅ!」 「(楽しそうだな…笑)」 ビュンッ え____。 バコッ…… 顔面…ッッ?! すげぇ、足バキバキしてたら思いついた作品 もちろん伸びなかったら消す てか新作出しすぎて草 ♡&☆よろしくお願いしまっする ㊗️🎉 新作総合ランキング3位🥉 新作青春・学園ランキング1位🥇 デイリー総合ランキング2位🥈 青春・学園ランキング1位🥇
favorite 96,672grade 8,913update 3日前
が好きなあなたにおすすめの小説
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- 青春・学園
夢主の親友ポジになったので全力で作品を盛り上げたいと思う
今世がまさかの(ある意味)王道夢小説の世界だったけど夢女子の一人として不満が満載なので総力を尽くして作品を盛り上げたいと思います 「夢主また屋上でボカロ歌ってんな」 ______ ある日、前世の記憶(限界夢女子時代)が蘇った主人公『親友』。そんな彼女が生活する今世はかつて自分が好きだった作品の"夢小説"の世界だった。 この世界を読んだ人が楽しめるよう盛り上げるべく立ち上がる親友。 夢小説あるあるな展開を作り上げたり、キャラクター達の口調を正したり、時には推しを眺めたりして、今日も彼女は夢主の隣で暗躍していた。 今日も波瀾万丈な夢小説生活が始まる。 ※この作品は、夢小説や夢小説作家の方々を批判するものではありません すでに投稿した文章を時折修正する可能性がございますが、内容には支障をきたさないようなるだけ注意させていただきます 夢小説あるあるをコメントしていただけるとありがたいです 作品内で使わせて頂く可能性があります 表紙は自作です
- ファンタジー
私は「普通」がいいの!
なぜか前世の記憶をもって転生したラナ。 前世では大きすぎる力故殺されてしまったから、今世では目立たないようにいきる! はずなのに………
- ホラー
カザミドリ
「あはは。面白い」 「すごいね!尊敬しちゃう!」 この教室は、抗えない 風に従う風見鶏のように
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!