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第5話

暑くて熱い
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2019/04/10 07:25
左腕が重い
なんかが乗っているな
俺はノロノロと目を開けた
右手に握っていたスマホを見る
最後に見た時間から30分くらい経っていた
そして左を見る
テオ
うおっ、じんたん!?
俺の広げられた左腕を枕にして、じんたんが寝ていた
メガネを、かけたままだったので外してあげた
テオ
意外と男らしい顔してんのな
一見女の子のように見えていた顔は凛々しい顔立ちをしていた
ん?でも、なんかおかしい
苦しそうな表情をしている
そういえば腕から伝わってくる体温も異様に高い
テオ
じんたんっ!!
起き上がり直ぐに水を取りにいく
戻ってくるとじんたんが少し目を開けていた
意識が無いわけではなかったみたい、良かった・・・
テオ・・・くん・・・暑い
テオ
これ飲んで、シャツも脱いで
一番辛いのはじんたんなんだろうけど、何故か俺がめっちゃパニクっていた
冷静にならなきゃと思うほど冷や汗が出てくる
テオ
えーと、自分で脱げる?
うーん・・・
じんたんはシャツに手はかけているが動かない
いや、動けないのか
テオ
ちょっとごめん
俺はじんたんの支えながら体を起こさせシャツを脱がせた
ごめん、迷惑かけちゃって
じんたんは笑顔を作る
でも、俺の支えがないとクタっとなってしまうほど体力が無くなっているみたいだ
俺はこれ以上どうしたらいいか分からなくて、あれこれ考え出した

一方のじんたんは俺の手から抜け出し体を引きずってどこかへ行こうとしていた
テオ
あんま動くなって!!
俺は慌ててじんたんを追いかけた

その時急に彼が停止し、振り向いた


俺はバランスを崩した



みや
ただいまー、って、えっ?
みやが玄関先に立っていた
みや
取り込み中?だった?
テオ
何言って・・・あっ
俺は気づく

俺がじんたんに床ドンしている状態だということに、

そして二人とも上半身裸だということに

お互い少し顔を見合わせてからバッと離れた
テオ
いや、違うからね!?
俺が・・・暑さで・・・
じんたんが苦しまぎれに説明をする
状況を理解したみやは「ああ、ごめん」と言って少し真面目な顔になった
みや
こういう時って病院行った方がいいんじゃない?
いいよ、ちょっと元気になったし
テオ
でも
大丈夫だから・・・
じんたんの声はどんどん小さくなって今にも消えてしまいそうだ
・・・もうちょっと休むね
テオ
うん


みやは再びじんたんが何か飲み食い出来そうなもの買ってくると言って出掛けた
直前までじんたんが「いいって!みやまで倒れちゃうから!」と言っていたが、みやは強行突破して行った

休むと言い寝そべったものの、じんたんは寝て
はいない。意識も回復してきたのだろう
隣に座っている俺もだいぶ気持ちが落ち着いた

安堵していると急にじんたんが笑いだした
テオ
えっ?どうした?
いや、帰ってきた時のみやの顔、めっちゃ驚いてたね
テオ
ああー・・・さっきの
状況が状況だし、笑い事では無いのだが確かに、なかなか凄いワンシーンではあった
テオ
男二人が裸でなにしてんだよ!って感じだよなぁ・・・引かれたかも
俺はそう言って軽く笑った
・・・

あれ?無反応?
ちょっと怖くなってじんたんの顔を見る

袖口で口元を隠している
テオ
気分悪くなった?大丈夫?
またぶり返したのだろうか
いや、そうじゃなくて
テオ
よくよく顔を見ると少し赤みがさしている
だけど体調が悪いわけでは無さそうだし・・・

俺はふと、直前までの会話を思い出す

テオ
さっきのそんな・・・恥ずかしかった?
じんたんは「あー」とか「うー」とかごにょごにょ言いながら目を逸らす
違うからね!俺、テオくんに、そんな気ないから!
テオ
う、うん
ただ・・・
テオ
ただ?
・・・なんでもない
何だかこちらの顔まで熱くなってきた
夏の暑さだけで十分なのに
テオ
思ったことは言えよな
これ以上何か言われてもこっちも恥ずかしい
だが、口からそう言葉が出ていた
焦りすぎだろ、俺

あっ、じゃあ、さっきの
じんたんは何かを思い出したように言った
テオ
床ドンのこと?俺だってなんとも思って・・・
それより前
テオ
えっ?
心当たりがない
大体にして俺はさっきまで寝てたし
実は・・・
みや
じんちゃん!
じんたんが何か話そうとした時ちょうど、みやが帰ってきた

結局その日は話を聞けずに解散してしまった







久しぶりの更新です!
まだまだ続くので気長にお付き合い下さい( *´꒳`* )

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