好きだと意識してしまえばこっちの負け。
志鶴先輩といられるなら。って。思っちゃうほど。
最悪な出会いをしたと思った。
なんで私が生徒会なんかって。
なのに今はこうして
志鶴先輩を大切に想ってる。
先輩の。
きっと私は、
最初から好きになるのがわかってたんだ。
今好きになったわけじゃない。
これを聞いて、嬉しいと思うのか、
心に傷ができるのか。
好きだと気づいた日に静かに散って行くのは
流石に寂しい。
言われなくてよかったのかもしれない。
よかったじゃんって私の喜びをわかってくれなら。
もっと嬉しそうに。
そんな顔しないで言ってよ。
思わせぶりなこと言わないで。
期待しちゃうじゃん。
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今日は朝からフラフラする...
学校ついたら今日配る手紙、生徒会室に
取りに行かないといけないのに。
こんこんっ
クラクラする。
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私はためらいながらも目を閉じた。
すると。
ふわっ
体が浮く。
先輩にお姫様抱っこされてる!?
私最近太ったんだよね大丈夫かな。
お腹出てないかな。
心臓の音聞こえてないかな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。