こんこんっ
また、誰もいない。
自分の心を読まれたようで、少し驚いた。
そっか、だから人手不足だったんだ。
照れた。
今まで冷たい言葉をかけられていたのに、
いきなりそんなこと言うから....
な、名前っ...!
心が跳ねた。
なんでだろ。苦手な相手の名前を呼んだだけなのに。
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先輩ほぼなにもしてないじゃないですかー!
私の机にだけプリントの山があるのは...
おかしくないですか?先輩。
ありえない.....!!
いいもーん、頑張っちゃおーっと。
がちゃっ
え?早くない?!
ジュースを差し出され、急いで受け取る。
意外に優しいんだ。
志鶴先輩に腕を引っ張られ、
私は急いでカバンを持ってついていった。
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私たちって、今日初めて会ったんだよね、?
容赦ない....
!
私も。飽きない。
楽しいですよ、先輩。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!