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第18話




賑やかな娘六人と、温和しい呂久。
七人の子供たちに囲まれて過ごした青春の数年間は、わたしの生涯の中でも一際目まぐるしいものでした。


ですが生憎わたしの興味は呂久に一辺倒ですので、女性陣のはなしは一纏めに終わらせて仕舞いたいと思います。


まず、長女の美代。
年長らしく歯切れの良い大和撫子に育ちました。今では二児の母をしながら新聞や雑誌に寄稿をする投書夫人です。



佳代は対照的に、引っ込み思案でのんびりとした子でした。
東京に住んでいた頃の、娘時代のあかねにそっくりの性格です。多産の性質を引きついだようで、六人の娘息子を立派に育て上げました。



三女の佐代は、見目の佳代によく似た、素晴らしい文筆家でした。
しかし可哀想に病弱で、二十そこそこで死んでしまいました。佐代の遺作となった幾つかの童話は、後に千代が自費で出版し、女学校でちょっとしたムーブメントを起こしました。



真代は目元のはっきりとした強気な娘でした。
まだねんねの頃から服に強い興味を示し、そのまま学校で洋裁を学びました。美代と反りが合わずに家を出ましたが、今でも東京のどこかで洋裁店を営んでいるようです。



そして一番の変わり者、千代。
女学校では家柄の壁を打ち破って生徒会に滑り込み、次々に楽しい行事を思いつく、まるで小さなワシントンでした。奨学金制度を活用してなんと大学にまで進み、女性の権利を主張する団体で一騒ぎした後、アメリカに留学して外国人と結婚しました。




この姉妹たちの、友情とも家族愛とも同胞への信頼ともつかない関係性は、わたしたちローレライの姉妹関係とどこか似ていました。
時折彼女らの仲間に混ぜて貰えることがあって、例えばおままごとの赤ちゃん役とか、愚痴を聞いたり、恋愛相談をされたり。

ちぐはぐな姉妹でしたが、そういうのはとても楽しかったのをよく覚えています。