朝。
いつも一緒に行ってたジュンはいなかった
それだけでも辛い。
その事実だけが私の頭の中を回ってる。
ガラガラガラ
((教室のドアを開ける。
どんなにミンギュくんに謝られても、
ジュンにあわせる顔がない。
だって私、嘘をついた。
幼馴染に。初めて。
自分の中にもこんなにも罪悪感が残るなんて。。。
辛い辛い辛い。
苦しい苦しい。
そんな時に話しかけてくれるのはイロンだ。
そうだ。
私は謝りきれてない。
''ジュンなら大丈夫だから"
ジュンが許してくれるかは分からないけど、
私が謝らないでどうするんだ。
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ジュンのクラス。
そこには見たくない光景だった。
ジュンとさくらちゃんが仲良くふたりで
手を繋いでる。
私の中のなにかが外れた。
苦しい苦しい苦しい
喉が締め付けられる。
"私が隣になるんだ!!"
てことはもうジュンの隣にはいられない。
いることすらない。
もう終わりなんだね。
吐きそうな気持ちと心臓の締めつけを抑えながら、
もうジュンが私をいないようにできるように。
めいっぱいの笑顔で、
"大好きだったよ"
"大好きなんだよ"
これが恋なんだね。
苦しくて辛くて、胸が締め付けられて。
1番聞きたくない言葉を聞いて_______________
私は失恋したんだ。
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ミンギュside
もうあなたは俺のものだと思ってた。
ネックレスもつけてあれだけのことをして、
もう俺のだって自覚してると思ってたのに。
あいつの事を考えてた。
あいつのどこがいいんだよ。
あなた。
お前はもう俺のなんだよ。
俺を愛すしかないはずなのに、
やっと学校来たかと思ったら、
"もう話しかけてこないで"
最後の笑顔は光を失ったようだった。
お前は俺しかいないってことを分からせなきゃ。
そしてその愛に気づきまた光をともさなきゃ。
俺は絶対お前を手に入れる_______________
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ジュンside
あなたに初めて嘘をつかれた。
そしてそれは男絡みだった。
僕の心は相当えぐられていて、
あなたの見舞いになんか行けなかった。
そしてもう、顔なんか見れなかった。
あなたの顔を見ると苦しくて切なくて
胸の鼓動が早くなる。
僕に嘘をついていた時の必死な顔。
そしてそれがバレた時のあなたの顔。
後ろめたそうな、恥ずかしそうな切ないあの顔。
僕といるとあなたはそんな顔もしてしまう。
もう忘れよう。好きだった気持ち全て。
そんな時に
そんなさくらちゃんの声に
僕は甘えていた。
さくらちゃんを使って忘れようとしてた。
あなたがいない僕の人生はどうでもよかった。
さくらちゃんと何をしてもあなたが出てくる。
手を繋いでも.......
そんな時に_______________
この声はあなたの声だった。
あまりにも衝撃的すぎて、
僕は立ち往生していた。
思わず手を離すことも忘れて_______________
"お、めでとう" ニコッ
あなた。
そうやって無理に笑わないで。
ごめん。違うんだ。
そんなことを言う権利なんてない。
そしてそんな言葉はすぐに出てこなかった。
あなたを久しぶりに見れてみとれてしまっていた。
僕は最低だ。
あなたは謝りに来てくれたのに。
僕とあなたは交わってはいけないのかな。
あなた、君は今誰を想ってるの?_______________
……To be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!