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第13話

11話
爆豪side
最初に会った時の感想は(不思議な奴…)だった─︎─︎
何度か話をする内に、不思議な奴からいけすかねぇ奴に脳内変換された。
そのいけすかねぇ奴が「ヒーロー」だってのもムカついた。
それが俺が感じた「いけすかない」と言うことに達するかどうかは分かんねぇが…。
実際、戦ってみた。俺は、こんな奴だったら勝てると無意識のうちに思っていた。
なんで、勝てると思ったのかは分からない。
でも、あいつの雰囲気から俺の力で、俺の個性で、俺の経験で勝てると思ってた。
全く、違った。あの半分野郎みたいな個性だった。
いや、半分野郎よりも凄かった。
1つの個性のはずなのに、いくつもの個性を持ってる。

てめぇの個性も満足に使いこなせねぇ奴がたまにいる。(デクみたいな奴だ)

でも、あいつは全てを当然のように扱っていた。いや、操っていた。
俺があいつの攻撃を受けた時に、死んだかと思った。まぁ、死ぬわけがねぇが。
俺は天動が怖かった…。怖いなんて言葉は使いたくねぇが。何を考えているか分からなかった。大抵の奴は、俺を見たらビクビクする。デクがいい例だ。でも、あいつは違った。なんか、分からなかった。そう、怖いじゃなくて分からないと言う言葉が適している。



轟side
ガラリ、そう扉を開けてきたのは…、たった1人のクラスメートだった。
最初は、(男子か…??)と思ったほど端正な顔立ちをしていた。でも、そいつを眺めているとスカートを履いていた。(あぁ、女子か…)と改めて思った。

その端正な顔立ちをした女子が言葉を発するとびっくりした。とても可愛らしい声をしていたからだ。前、姉が吹いていたリコーダー?みたいな綺麗な声だった。
でも、そいつの目は違った。よくよく眺めていたら顔の他の箇所はきちんとしているのに(もちろん、目も鮮やかな赤色…いや紅色をしていた。)目だけが違った。
俺と似たような目だ。でも俺と違うようで似ているそんな目をしていた。そして、そいつは見覚えがあった。実際に会ったことはないが、どこかで…。
それで思い切って聞いてみた。
「お前は何者ナニモノなんだ?」
って
すると、彼女は
「いずれ分かると思うよー」と軽い口ぶりで言った。
そしてヒーロー授業の日。分かった。
なぜ、俺がこいつを知っていたのか。
そして覚えていなかったのか。
俺が小学校低学年の頃。親父の書斎に無断で入った。その時からNo.2ヒーローだった親父の書斎は全てヒーロー関連の本ばかりだった。その時に、俺が落とした本の中にあいつの顔が写っていた。もちろん、現役ヒーローというものでは無いが、海外の記事で「強個性!?幼い子供がヴィランを逮捕!?」という記事だった。その後、俺が落とした音を聞いてか親父が書斎に入ってきてこっぴどく怒られた。
親父に怒られた思い出とは言い難いものは無意識のうちに心の奥底へと沈めていったからだ。だから覚えていなかった。忘れていた。
こいつは幼い頃から叩き込まれていたのかというほど完璧な攻防だった。相手の爆豪も入試1位で弱くもないのに…、天動は綺麗だった。動きも言葉も綺麗で、美しかった。