ジェノside
「保健室でジェヒョン先輩がやってるの知ってんの?」
そう聞くのはかなり勇気がいった。
いくらあなたでもかわいそうじゃん。
もし俺の好きな人が保健室でやってたら悲しいレベルじゃ済まないと思う。
泣いちゃうかな。今日くらいは慰めてやってもいいか。
いや、こっちあなたがどんなに荒れようと受け止める準備してたのに。
知ってますってなんだよ、知ってますって
それに?あわよくば抱いてもらおう?
そんなのダメに決まってんだろ。
…え、俺なんでダメだって思うんだ。
別にコイツなんてただの幼なじみなのに、
聞きたくない、
もう聞きたくない。
その一心で俺は部屋を飛び出した。
おかしい、今日の俺はなんでかおかしい。
アイツはただの幼なじみにはずなのに。
next.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。