ジェミンside
あなたがジョンウさんと付き合って1週間。
俺ら幼なじみの会話はめっきりと減っていった。
悲しくもあったけど、どこかホッとしている自分もいた。
あなたがジョンウさんとつきあって付き合ってるまま、そのまま「幼なじみ」って関係を続けていたら俺は我慢できなかったと思う。
なんだ諦めようと、割り切ろうと思ったか分からない。
まだ6時か…
寝るには早すぎるしな、
もう一つ、ため息を落とそうとしたその時。
ピコンっ
カトクがなった。
あなたからだった。
いつも〇〇公園で集まる時は喧嘩した時にみんなで謝る場所。
ってことは…
「ジェミンだけがいい」
この言葉を見た瞬間、心臓がドクっと跳ねた音がした。
だめじゃん、彼氏いるのにそういうこと言ったら。
俺さ、単純だから期待しちゃうんだよ。
なんとか、高鳴る気持ちを抑えて返事をした。
俺は家を飛び出した。
公園に着くと、あなたはベンチに座っていた。
俺はあなたの隣に座りながら聞いた。
あなたが発した言葉はあまりにも小さくてうまく聞き取れなかった。
いや、そんなことはないはず。
気がつけばあの人は教室に来てるし帰りだって一緒だ。
俺の理性は崩壊した。
気づくと、俺はあなたを抱きしめていた。
流れで言ってしまえば怖くないと思った。
あなたも流してくれると思った。
嘘に決まってんじゃん、俺。
何勘違いしてんだよ。
友達として、ってことに決まってるだろ。
その瞬間、ほんとなんだ。夢じゃないんだ。って思った。
俺は精一杯愛を伝えた。
これからもずっと伝えていこう。
Jaemin fin.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。