恋というものを知りたい。
恋がしたい。
周りの人はみんなそう言うけど、俺は別にそんなこと思わなかった。
恋なんて難しいものだし、めんどくさいものだし俺にとって無縁のモノ。
今まで誰かを好きになったこともなくて、好きになられたことなんて勿論なかった。
今までもこれからもずっと恋とは無縁な人生を送ると思ってたのに。
俺は、恋を知ってしまった。
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突然、テオくんが深刻な顔をして俺を呼んできた。
2人の息の音だけが、夕焼けで紅く染まったスカイハウスに響く。
テオくんの次の言葉を待ってると、テオくんの口が開いた。
何を言われるかわからないのに。
何故か俺の胸は異常なほどドキドキしていて。
なんて頑張って取り繕ってみても、ここには二人きり。テオくんの目線は俺の目から離れない。
テオくんが静かに俺に近づいてくる。
テオくんの細くて長い指が、俺の頬に触れた。
そんな時生まれて初めて感じる感覚に襲われた。
よくマンガなどで見るような効果音が聞こえてきそうなくらい、胸がドクンって跳ねて。
ねえ、
好きってなんですか?
なんて、優しく微笑みながら俺の頬に触れるテオくんに聞きたくなったけど。
俺はその言葉を飲み込んだ。
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あれから何ヶ月か経ち、俺は今人生で初めて恋というモノををしてる。
まぁ、そもそも恋というものがわからないからこれが恋なのかもわからないけど。
でも明らかに、あの日から俺の毎日はキラキラしていて。
それも全部、アイツのせいで。
我に返り、俺は再びクリスマスプレゼントを選ぶ作業に戻る。
俺は人生で初めて、クリスマスプレゼントを買いにお店に来ていた。
これももちろん、アイツに渡すため。
俺は目に入ってきたひとつのマフラーを手に取り、レジでお会計を済ませれば約束した場所に足を運んだ。
アイツ、喜んでくれるかな?
そんなことを考えると自然と足取りが軽くなる。
でも、楽しみなのと同時に少しの不安が頭に浮かぶ。
俺はアイツの恋人的な存在なんかじゃないのにプレゼントなんか渡したら引かれるかな?
気持ち悪いって思われないかな?
なんて思わず呟いてしまう。
自分勝手なのは知ってるけどこれが俺の気持ちだから。
こればっかりはごめんね、なんてひとり頭の中で俺はアイツに謝った。
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俺が名前を呼ぶと、夜空を照らす大きなクリスマスツリーの前にいたテオくんはこちらに振り向く。
すると満面の笑みでこっちに手を振ってくる。
その笑みを見ると胸がいたんで。
多分、この笑顔を見るのも今日で終わり。
今日俺は、この気持ちを伝えるつもりでテオくんをここに呼んだ。
気持ちを伝えてしまえば、スカイピースも俺とテオくんの友情もすべて壊れるのは目に見えている。
大丈夫かな、俺ちゃんと笑えてるかな
頑張って気付かれないように、テオくんの笑みに俺も笑って返す。
するとテオくんが、突然俺の手にひとつの袋を握らせてきた。
なんて言って笑うテオくんの手に、同じように持ってきた袋を握らせる。
2人と同時に開けると そこには同じような柄のマフラーがお互いの袋から出てきた。
テオくんに袋を渡す時、俺の指先震えてたの気付かれてないかな?なんて考えてたことも2人で笑い合えばどっかに飛んでいって。
テオくんの力ってすごいなって改めて実感した。
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テオくんの声が俺の胸に響くくらい、夜の外はとてもと言っていいくらい静かで。
ときおり触れる肩が、触れる度に弾んで。
夜空を見上げながら ふう、と息を吐くと白い息が空へと吸い込まれていく。
テオくんの次の言葉を待つ時間って、どうしてこんなに胸がドクンって弾むんだろう。
この気持ちがなんなのか俺には分からない。
静かな空間に、テオくんの声が響いた。
静かに瞳から涙を流す俺を見つめ、テオくんはあの時のように優しく微笑みながら俺に言った。
ねえ、テオくん
今やっとこの気持ちがなんなのかわかったよ。
やっと、恋だったんだって認められたよ。
幸せだったのに、小さなことで不安になって。
想う人のせいで感情が多忙で。
これって恋だったんだね?
ちゃんと言うよ。
今までの感情が一気に出てきて、
うまく言葉が出ないけど。
テオくん、
今日は、俺が恋を知れた日。
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だめだーみんなのリクエストのランクが高すぎてわいの語彙力じゃうまく作れませんね🤧
リクエストくれたのにこんなクオリティで本当に申し訳ないです😭😭😭
ストーリーも描写も謎すぎて下手すぎてワロタって感じなんだけど見てくれてありがとう😭😭
あ、ちなみだまだリクエスト募集してるよ()
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。