宇髄side
俺は少し夜風に当たろうと外を散歩していた
この道は人も街灯も少ないから、地味だが一人で静かに散歩するにはいい場所だ
この道を抜けた所に公園がある
その公園の周りには大きな建物も木もない
だから星がド派手に綺麗に見えるんだ
俺はそれが見たくてってのもあってこの道を歩いていた
そんなことを考えていると、俺はふとこの公園のベンチに目がいった
それはベンチで寝転がっていた
俺はそれに近づいた瞬間、驚きと焦りに襲われた
それは腹から血をだし、顔をしかめて寝ている五月女だった
呼び掛けても返事はない
でも息はしてるから寝ているだけだ
俺はとりあえず五月女を抱かえて自分の家へ走った
誘拐になるんじゃないのってのは気にしないで
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!