『ショッピ君ヘ
ごめんな!
本当、びっくりしてると思うんやけど
この手紙、実は大分前から準備しとってん
ショッピ君に伝えなきゃいけないことが二つ
先ず一つ目
僕には、癌があるんや
頭に出来てて、文字読めなくなくなっててん
せやから仕事仕事って言って
実況の方にもそんな出てなかったんや
寿命も短くて、でも哀しませたくないから
こんな形になっとる!
……何て言っても優しいショッピ君の事やし
泣いてそうやなぁ(笑)
二つ目。
僕じゃは、ショッピ君の事が好きやった。
勿論、恋愛的な意味でやで?
からかってるわけやないから、安心してな
何回も何回も、声かけていくうちに
好きすぎて、胸が痛くなって
その矢先に癌が見つかってしもて
手術も抗癌剤治療もしないって決めて
やから、
悲しませたくなかった。
ごめんな?
こんなの自己満に過ぎないんやけど
僕はやっぱり
ショッピ君の事が好き。
ごめん。
僕のことは、忘れて。
愛を込めて
ゾムより』
― Fin ―
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。