第12話

楽屋で居眠り×💎🖤
2,993
2020/04/30 16:51
ヘアメイクを終えてパッと後ろを見ると

ソファーで小さく丸まってあなたが寝ていた

そんな彼女にそっと近づいた


北斗「あなた、風邪ひくよ」


「・・・うん・・・・・・。」


眠気が勝つのかそのまま動こうとしない

どこかにあなたのブランケットがあったはずだと

周りを探すけど見当たらない

樹とかならサッと出して優しく掛けてやるんだろう

探すだけ探して諦めた

代わりに今日着てきたパーカーとアウターを

優しくかけてやった

目も覚めてないみたいだしホッとして鏡の前に戻った


「・・・ほく」


北斗「ん?」


あなたの声が聞こえて振り返ると


俺の服を抱きしめて寝てる


北斗「なんなのお前・・・」


それじゃさっきと変わんねぇよと思いつつ

なんだか胸がポカポカ温かい

珍しいから写真を撮ってまたそっと戻った


慎太郎「北斗ー、あなたー、準備だって」


スタジオにいた慎太郎が俺たちを呼ぶ


北斗「はーい」


ドアを開けて返事をして

あなたを優しく叩いて起こすも

全く起きない


北斗「あなた、仕事」


「ほく、ちゃー」


ぐーっと伸びながら俺の名前をあくび混じりに言う


北斗「なに」


「ほくちゃー」


またギューッと俺の服を抱きしめるあなた

そんなあなたの目がぱっちり開いた


「・・・見た?」


そう言うあなた

そう、こいつはいつもはこんなキャラじゃない


北斗「なんのこと?」


「あー、やったわ」


頭を抱えるあなたを見て

おかしくなって笑った


「最悪ぅ」


鏡を見て髪の毛をサッと直し


「ほくちゃん行くよー」


と完全にあなたのペース


慎太郎「北斗ー?あなたー?」


「たろちゃん今行くー!」


大きな声で返事をして楽屋を出ていった

そのあと樹に話したら

なんでちゅーしなかったの?!って言われた

してやればよかったかな

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