佐久間大介 side
あの歌詞のとおりにさせてたまるかと
険しい道を駆け上がる
息は切れてうっすら血の味がする
大介「あなたっ、あなた!!!」
「大ちゃん、やっぱわかっちゃったか」
にっこりとあなたが笑う
大介「あなた、こっち来て。危ないから」
俺がそう言っても
あなたは笑顔のまま首を振った
「大ちゃん、私達は許されるかな?」
あの歌詞は
大介「許されるよ、もう一度やり直そ?」
バットエンドで終わるんだ
だから
そんなことさせてたまるかと
1歩ずつ近づいてった
あなたの手を掴もうとしたら
そこにもうあなたはいなかった
結局歌詞の通りになってしまった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!