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第35話

『words』W×❤️
362
2021/09/17 15:51






いろんな 挨拶があって、




いろんな意味もある。










ILoveYou が 全てだとは限らない。





























_______









あなた
  おはようございますっ!  
重岡
  おはようさんっ  
今日も元気やね〜
あなた
  え、あ…  すみません、でした…   
重岡
   っ、、え、なんで謝んの?  
あなた
  うるさかったですよね…  
あなた
  気をつけろって言われてたのに…  
あなた
   また、やっちゃった…   




落ち込んだんか…?





前に注意でもされてたんやな…






重岡
  世の中いろんな人がおるからな?  
重岡
  でも、俺は好きやで?  
重岡
  あなたちゃんの 挨拶、、
清々しくて、晴れ晴れするわw
あなた
  っ// 、、 あ、ありがとうございます…//   
重岡
  いいえ〜  
こちらこそ ありがとぉ〜




クランクインして間もないドラマの現場。




あなたちゃんとは初共演にして、初夫婦役。







役的には…



いつも明るい あなたちゃんそのものって感じの奥さんと、








それに引け劣らない明るさだけが取り柄の旦那(おれ)。











だかしかし…










このドラマ、結構ドロドロしていく予定で…


































重岡
   何のこと?   
あなた
   見たの。 
ホテルに入っていくところを…
重岡
  は?後を着けてたってことか、
あなた
   浮気してたんだ…   
重岡
  悪いかよ…  
重岡
   癒しを求めたら、、悪いのかよっ!  
あなた
   ッ!!    












俺、、、クズ旦那の役なんです〜(泣)
















_______











はぁぁぁぁ〜〜〜〜〜っ…










あなた
  お疲れ様でしたぁ〜っ!!   






他の演者さんにした あなたちゃんの明るい挨拶が少し離れたところから聞こえてきて…





俺は、もったりと頭を上げて声の方を見た。






目が合った あなたちゃんは、なんだか少し驚いた表情で俺を見ながら、小走りに近寄ってきた。







そんな小動物のような あなたちゃんが、可愛らしくて…







俺は"お疲れさまぁ〜"と笑顔を向けようとした時…







あなた
  す、すみませんでした!  
あなた
  お休みのところ、大きな声で…  








ベンチにブラックの缶コーヒー。



それと、深いため息に、俯くより低く頭を下げ脱力したさまだった俺。






そんな男の姿をみたら、、、そう思うか…





俺、、、疲れてるのかもな…













重岡
  ごめん、謝らんといてや、
重岡
  そんなつもりないし、
重岡
  こっちこそ ごめんな…  
あなた
  いえ… あのっ、、すみません…  







この子は、いつもこんななんだろうか…



自分が悪いと思い謝る。



悪いことなんて ひとつもない。



明るい挨拶。素敵な笑顔。









もしかして…







重岡
  あなたちゃん ここ座りや、
重岡
  俺が考えた君の誤解を、
ひとつずつ解いていってあげる、
あなた
   えっ、、誤解… ですか…  





あなたちゃんは、不思議そうに隣に座った。





重岡
  まずは、今朝も言うたけど、
俺は あなたちゃんの挨拶が好きや、
あなた
 っ// 、、 あ、ありがとうございますっ//  
重岡
  せやから うるさいなんて思わへん。
重岡
  あなたちゃんの挨拶を  
指摘した奴がおるんやろな〜
あなた
  ぁ、、はぃ…  
重岡
  その人、、
あなたちゃんに嫉妬してんねん、
あなた
  えっ…  
重岡
  俺の予想だと…  
重岡
  中堅の女優さん、、かなぁ〜  
あなた
  っ!すごいっ!  
重岡
  ふふっ せやろ〜?w   
あなた
  はいっ!  
重岡
  そんなもん、気にせんでええよ!  
重岡
  あなたちゃんらしさ無くさんでや?  
あなた
  っ// 、、 は、はいっ//   
重岡
  それと、さっきの俺…  
疲れてるように見えたんやな?
あなた
  あ、、はぃ、 
重岡
  だから、うるさくしたんやないかと  
思って謝った?
あなた
  はぃ…  
重岡
  あの姿は、、きっと役やな〜  
あなた
  えっ、役だったんですか!  
重岡
  たぶんな、 
重岡
 実はな、、ここだけの話し…  






俺は、あなたちゃんとの距離を少し詰めて、



ふたりだけに聞こえる大きさで話した。






重岡
  ぶっちゃけ、この役キツいねん…  








浮気して開き直るクズ旦那役なんて…












ハッキリ言うて、、、


辛い以外の何物でもないくらい辛いねん…










重岡
  だから さっきは嬉しかった…  
あなた
   、、、えっ…   
重岡
  あなたちゃんの明るい声が聞けて、
フワッと、心が暖かくなってった…
あなた
  そ、そうなんですねっ//   
あなた
   そんな風に言ってもらえるなんてっ///  
重岡
  あなたちゃん…? 
あなた
  はぃっ//   
重岡
  俺、、好きになったかも知らん…  
あなた
  えっ///   
重岡
  や、でもごめん、、錯覚かもしらん、
重岡
  ほら、夫婦役やから…  
あなた
  あっ、、えっと、そうですよねっ!!  
重岡
  せやから…  










































































重岡
  クランクアップしたあと…  
もういっかい、告ってもええ?
あなた
   っ///    

















俺は さっき…




少し遠くの あなたちゃんの声を聞いて…

















この子と、結婚したいな…



















そんな風に 思ったんだ。。。







fin.

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