第18話

『bareValentine』W×🧡②
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2019/06/05 23:29
『君僕〜bare Valentine〜』



*11*


〇〇「え…、、、その子 上手くいかなかったの?」

小瀧「現状、そういう事だな。」

〇〇「、あのさ、、こんな言い方よくないかもだけど…」























〇〇「奪っちゃえば??」





小瀧「んぇぇっ??」







小瀧君は、歩みを止めた。

そんな作は、考えて無かったのか。

チョットうつむき、何かを考え込んだ表情だった。




しばらく、心で自問自答を繰り返し、うつむいたり天を仰いだりしていたかと思ったら、


パッ!!!っと顔を上げた!


そのまま、一直線に私に近づき、
チョット猫背に顔を近づけ、私を上から見つめた。



〇〇「っ!!!、だ、大丈夫??」



明らかに様子がおかしくて…

私の方は半歩後ずさった。







小瀧「俺に、、せぇへん///?」

〇〇「…ッ///!!!」


*12*

小瀧「俺に、、せぇへん///?」

〇〇「…ッ///!!!」



真っ赤になり、見下ろされてるのに上目遣い。

小瀧君って、、、可愛いんだな…
















小瀧君の魅力に、気づいてしまった。


















_______



あ〜あ、、、




あっくん…




あっくん…




あっくん…













コンコンっ!


桐山「〇〇??おるやろ?」



ん??夢か??

てか、夢しかないか。

あっくんはもう、私の部屋になんか来ないだろうから。



〇〇「いませ〜ん。」



ガチャッ!

私が そう返事をすると、扉の開く音が聞こえた。



桐山「おるやんけ。」



布団の向こうから聞こえる声。

まだ、夢の中??

寝ぼけ眼で布団から顔を出すと、思いの外 あっくんの顔が近くて、



〇〇「きゃぁッッッ!!!」


*13*

バシンッ!!!


一発食らわせてしまった!



桐山「何すんねんっ!、いったぁ〜、、」

〇〇「っ!あっくん、ごめんっ!!!」



布団から飛び起きて、うずくまる あっくんの顔を覗き込んだ!



〇〇「どこに当たった?、見せて?」



なかなか顔を上げない…

私、ヒドいことしちゃったんだ!



〇〇「あっくんゴメンね!痛い?、すっごく痛い??」


ヤバイかも!
救急車 呼ばなきゃくらいのレベルかも!

そう思い、私の心臓は、どんどん速くなっていった!












桐山「うっそぉ〜〜〜〜〜〜〜っww」

〇〇「ッ!!!」






やっと顔を上げたかと思ったら、親指を鼻に当てて手の平を開き、おどけながらピロピロさせた。





〇〇「、、、う、そ…?」




ホッとしたのか、悔しかったのか…

私の目から、溢れ出した涙。


*14*


桐山「あぁもぉ〜ゴメン、、ホンマごめん、」



何度も「ごめん」を繰り返しながら、

泣いてしまった私を抱き寄せた。



それは、久しぶりの感触だった。



背中をポンポンと、優しいリズムが刻む。



あっくん//……あったかい…










桐山「小瀧にめっちゃ怒られたわ。、、デッカいくせに温厚な、あの小瀧が。、、ふふっw」



あっくんは嬉しそうに、怒られた事を話し始めた。



桐山「フッたんやろ?、小瀧のこと?」

〇〇「え…う、うん。」





桐山「 “イケメンで高身長で優しくてオモロくて勉強も運動もできる俺が、振られたんやぁ!” “ お前も素直になれやぁ!〇〇ちゃん幸せにしたれやぁ!” 、、、やってw」

〇〇「そう、なんだ……でも、、、」

桐山「ん?」

〇〇「、、無理して来なくても……あっくん、あの子が好きなんでしょ?、」


*15*



あっくんは、優しいから…



〇〇「私だって、、、そんな義理、要らない。」



あっくんの優しさに、いつまでも甘えてちゃ、、




ダメなんだ。




そう思ってるけど…




あっくんの上着の裾を握った手が、、離せない。





桐山「、帰り道にな?あの子のプレゼント開けたんよ。、まさかのチョコやった。」





桐山「てか、ホンマは貰う前から分かっとった、、けど、気が動転してたんやろな…」





桐山「〇〇が幸せになれば ええんかなぁ〜って、、本気で考えてた。」





桐山「俺がチョコ ダメな事も知らんなんて、、、ホンマの本命やないやん?って思ったのに、、、受け取ってしもうた。」





桐山「帰り道、プレゼント開けた時な…



______


女子「手作りなの!食べてみて!、、桐山くんなら、何でも美味しそうに食べてくれそう!」


*16*


女子「桐山くんなら、何でも美味しそうに食べてくれそう!」

桐山「あ〜ごめん、、俺、チョコ苦手やねん。」

女子「えっ…でも〇〇ちゃんも手作りするって、、」

桐山「っ、〇〇が?」

女子「だって、毎年 義理チョコもらってたんでしょ?、、今年は桐山くんに何作ろうかって話してたし、、」

桐山「今年……」

女子「義理なんて もらっても、しょうがないでしょ?」











桐山「ごめん、、それが義理かどうかは、、俺と〇〇にしか分からへん事やから。」




______





〇〇「えっ…フッたの?、あの可愛い子をぉ??」

桐山「ふふっw 可愛いか可愛くないかだけで付き合うんやないやろぉ?」



ビックリして目を丸くした私に、
「なんやね〜んw」と、ホッペをぷにっ!っとつまんだ。





桐山「俺には、、こっちの方が ずっとかわええんよ//w」

〇〇「ッ///!!!」



*17*



あ、あっくんに…//


可愛いって、、言われたぁ♡




桐山「ぷっ! ブチャやなぁ〜ww」

〇〇「ちょっ!ひどぉ〜いっ!、、ほっぺ つまむからでしょぉ〜!?」

桐山「隙を見せるからアカンのやんw」

〇〇「むぅ〜〜ッ!、、もうプレゼントあげないっ!」

桐山「んへぇっ!ゴメン!それはイヤやぁ〜!」

〇〇「ふふっw うそ、あげるよっw」



私は、ガサゴソと布団の中を探り出した。



〇〇「ん〜、、あった!、、、はい!」

桐山「え、、、どうやったら こんなん なんねん?」

〇〇「てへっ!抱え込んで寝ちゃったのw」



そんな私を見て、ニヤけた あっくんは、中身を取り出して、、、



桐山「あ〜、、、可愛らしいピンク色やね、」



と、また引きつった顔をした。

でも私は、そんな事お構いなし!!!



*18*


〇〇「でしょっ?指先は色変えたんだよ〜、、私 頑張ったぁ〜〜!」

桐山「なんやコレ?、、親指どっちや!」

〇〇「あ〜こっちであってるよ!」

桐山「ほぉ〜、なるほどね。、、ミトン式の手袋ね。」

〇〇「うわぁ〜!やっぱ あっくん、めっちゃ似合う!!!」

桐山「う、嬉しいのか、、な?」

〇〇「うん!可愛い!、、アレやって!」

桐山「っん?、、アレって?」

〇〇「だからぁ〜、、、今日も元気に?」

桐山「と、とんそく、、、ピー」

〇〇「今日も元気にっ?!」

桐山「と、豚足ピース?」

〇〇「今日も元気にぃッ!!!」

桐山「豚足っ!ピーーーーーーースッ!!!、、、アホか!」

〇〇「ふふっw 可愛い♡」








〇〇「あの//、、あっくん?」

桐山「ん?」

〇〇「コレね?、、本命、なの。」

桐山「分かってるよ、」



あっくんの表情が、モードチェンジした!


*19*


そのモードチェンジと同時に、態勢を私に向け、言った あっくん//





桐山「俺と、、付き合って、ください。」




真面目な顔の あっくんって、ホント男らしくて、、


好きだなぁ〜//


思わず見惚れてしまって…




桐山「返事、、どっち?」



私が「はい」って言うの分かってて、そうやって強引に急かされるの、、

嫌いじゃなくて//




それにもう…



ゆっくり近づいてるから…






桐山「もう、、待てへん、」




って、、、



私の初めてのキスを、、、奪っていったの///















本命って、、、スゴイ!!!







🧤 fin. 🧤




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