第9話

『 mischievous 』J×💧
698
2019/05/30 21:46
『君僕〜mischievous〜』

*1*





なんかさ〜?




いっつも スカした顔して?




クール感漂わせて?




ハプニングがあった瞬間、
「あわわっ…どぉーしよっ?」なんて、可愛子ぶって慌てたとしても?




結局はスマートに解決しちゃう?











そんな人が隣の席なんて…






















つまんないっ!!!




*2*





ドスッ!!!





裕:うわぁっ!!!何すんだよぉ〜ww




冷水機に、ちょこっとだけ唇を尖らせて、喉を潤していた中島くんを見つけた私は、ワザと狙ってやった!





〇:ぷぷっww ごめんごめん!気づかなかったぁ〜〜w




きっと このイケメンは、
通りすがりにサラッと飲んで、爽やかに立ち去ろうとしていたんだろう。



そんな つまらん事、阻止してやったわぁっ!!!





とは言え…

中島くんのワイシャツの胸元は…





裕:あ〜あ……びっしょびしょッ!!!





アゴに付いていた最後の一滴を、手の甲で拭き取りながら…


本気で怒っているんじゃない感じで、私を責めようとしていた。




*3*




中島くんは怒って無さそうだけど…


さすがに濡れすぎ…


こりゃあ……やり過ぎた…







裕:こんなんじゃ、授業 受けらんないじゃ〜ん…



〇:…ご、ごめんね……




やり過ぎてしまった事を、速攻後悔していた私は、すんなりと謝っていた。





そんな私に、中島くんが切り返した言葉は…





意外にも……攻撃力ゼロだった。








裕:じゃあさぁ……そ、そのタオル貸してよ…?

〇:……え?










不思議な感覚だった。











中島くんは…



少しだけ戸惑いぎみに言ったその一言と…
少しだけ戸惑いぎみの その表情で…



私の行き過ぎたイタズラも…
後悔していた事も…











全てを……チャラにさせた。







*4*




〇:う、うん!





チャラになった途端、いつもの私のキャラが蘇る!





〇:あ!じゃあ私!拭いてあげるっ!!!





「イイことひらめいたぁ!」と言わんばかりの起点で、持っていたタオルで、中島くんの胸元をポンポンと拭き取り始めた。




こりゃあ…

結構、びっしょりだわ…




と、拭き始めて再確認した。




私…
なんでこんな、イタズラしちゃったんだろう…




キーンコーンカーンコーン♪



チャイムと共に、廊下に居た生徒達は、急に忙しく移動し始めた!




早くしなきゃっ!!!




そんな焦りが、不安となって襲う。





〇:…ほ、ホント……ごめんね……?





あ〜また…

いつものキャラが何処かへ居なくなっちゃった…



自分のペースが、どんどん乱れていくのが分かる。




こんな事が…したかったんじゃないのに…



*5*




裕:〇〇ちゃん……そんな顔 するんだ…?





〇:えっ///





賑わっていた廊下には もう誰もいなく…静まり返っていて…




中島くんの言葉と…瞳は…




まるで 私に向けられた…






















イタズラ。










いや…






















仕返しだ///…!!!

















〇:…そ、そんな…顔……って//





さっきまで触れていた胸元のタオルが行き場をなくし…





その反応を見て……ニヤッ……としたその瞳は…






いつもとは まるで違う…







中島くんの裏の顔を見たみたい//








裕:…可愛いんだね?




〇:っ///!!!











至近距離での…その仕返し…















まだ続くの…///……??









👕 fin. 👕





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