ぶつぶつ言いながら、どかっと座って、面倒を見てくれる。
面倒は見ているが機嫌はすっごく悪い鬼の形相とはこの事か
そう言って、彼女は笑った。
いつもとは違う、彼女自身の笑顔
スパァン
こと
器をおく。
響はさくらんぼを手に取ると、じぃっとさくらんぼを見つめてから、次は紅丸を見始めた。
ため息をついて、さくらんぼの一つをつまむ。
つうと、響の頬に涙が伝う
言い終わるか終わらないかのところで、クローンはいなくなった
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目の前が、暗い。
昔から、暗いのは苦手だった。
暗いと、あの事故現場みたいに真っ暗だから
思い出したくない
だけど、この暗いのは、なんだか、落ち着く…。
彼女は、匂いで分かった。
彼が今隣で寝てくれているんだろうと
昔だって隣合わせで寝たことはあったし、別に苦でもなかった。
それどころか、彼女は安心感まで抱いている。
それほど、大事な人なんだろう。
これが恋情だとは、彼女は理解できない。
きゅ…。
少しだけ、力を強めて眠りにつくことにした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。