あなたside
五条「ここがあなたの部屋ね。好きに使ってくれて構わないよ〜」
あなた「ありがとう。……めっちゃ広い」
五条「同い年の子がもう2人いるんだけど……、説明しなくても大丈夫そう?」
あなた「あー……、うん。知ってる、知ってる」
五条「じゃぁ、僕、ちょっと用事あるから!ハイ、これ。あなたのお弁当……と和菓子ね。もう夜遅いし、食べ終わったら寝た方がいいよ!また明日ね〜」
あなた「あ……、うん、また……」
何か……凄いことになってしまった……。
あなた「…………まぁ、いいか。飯食おう……」
…………弁当、温めたいんだけど……。電子レンジとかこの部屋にないよな……。
冷えてる米とかポロポロしてるし、あんま美味しくねーんだよな……。
あなた「ま、無いんだったらしょーがない……」
僕はそのまま晩飯を食い終わり、ベットの上で横になった。
あなた「…………はぁ…、寝れない……」
いつもは寝落ちするまでゲームしてるのに……今は手元に無いからなぁ…………。
…………ゲームでほとんど寝落ちたことないけど。
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僕は朝までずっと起きていた。
もちろん、起きていたら腹が減るから、五条に買ってもらった和菓子を食いながら。
五条「おっはよーー!!よく眠れたかなー!??」
あなた「なんだ……五条か。今何時だと思ってるの」
五条「4時半!!……なら寝てると思ったんだけど?ドッキリ大失敗じゃん!いつもそんくらい早いの!?」
あなた「いや…………まぁ…、うん」
寝てない。とか言ったら、何か余計なことをされそうで誤魔化した。
ほら、何か、今すぐにでも寝させようとしそうで……
五条「そっかー、早起きなのはいいけど早すぎるのも体に悪いよ〜?もっと寝たら?」
あなた「余計なお世話。別に僕は大丈夫だし……。それより、ドッキリのためだけにココに来たの?」
五条「それもあるけど、僕、ちょっと出かけるから、今日はココにいないんだよね」
あなた「で?」
五条「あぁ、ごめん。僕が出かけることも知ってる感じ?」
あなた「……伏黒のところ……で、あってる?」
昨日に伏黒から電話があって……。
多分……今日、伏黒が虎杖と会って……夜に両面宿儺が…………
あなた「……あ」
五条「ん?どうしたの?」
あなた「…………やっぱり、なんでもない」
両面宿儺が虎杖に受肉するんだっけ…………。
現場にいたら、そこで死ねるハズ……いや、僕はあくまでも補助監督……。
しかも…補助監督になったばっかりなのに、伏黒の任務に五条と一緒に行くのは難しいよな……。
あなた「はぁ…………、僕のチャンスが……」
五条「何のチャンスだよ。というか、今日のあなたはなんか変だねぇ。どうしたのー?」
あなた「チャンスが目の前にあるのに…………はぁ、現実を見るのが辛い……死にたい……」
五条「何のチャンスかはもう聞かないけど…………大丈夫??病院行く??」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!