え、どうしたらいいん?
明ってことになってるから、うんって言った方がいいんかな?
でも、それしたら雅には、通じてしまう。
どうしよ、ほんまにどうしよう!
夏、なんで言うたん!?
もう最悪。
もう、どうにでもなれ!
もう、終わった。
彼氏できるのにこんな辛いってあんねんな。
雅と両想いになることはもう無いな。
明にウソのLINEをうって、照れてるとか言いながら、私は小さい子みたいに泣きじゃくった。
自分の弱さで、1年の片想いを捨てて、
好きでもなかった人と付き合うことになったしまった。
明にも申し訳なくて、悲しみでも、怒りでもない、なんなのか分からない涙が、溢れてこぼれて、止まらなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。