センラside
見たことないから、丁度ええな。
昨日抱いた男を外へ押し出して急いで制服に着替える。
入ってきた彼を見て目を見開いた。
羽のように軽やかな足取り、気高く堂々とした身のこなし、ツンとした唇から零れる輝く笑み。
その中でも俺を魅了したのはミルクに紅バラを浮かべたような彼の比類を絶する肌の色合いだった。
会長の服に手をかけたその時…
坂田が会長の手を掴む。
そうか…今日は水曜日。
全校生徒の前で行為を行う日。
バシッ!!!!
坂田が会長の頬を叩いた。
坂田が会長の腕を引っ張って外へ連れ出す。
坂田が帰り際、俺の方を睨んだ。
坂田付きの奴が、会長を連れていく。
戸がしまったと同時に、坂田が俺の方による。
そう言い捨てて、部屋から出た。
随分と、惚れ込んだようだ。
男は遊びで抱くものだと言っていた奴が、本当に惚れ込んじまうとはね。
これからどうなるか…楽しみだな。
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※言ってなかったけど、坂田さんやセンラさんみたいに性欲が強い人はこの学校で圧倒的権力を握ってるから、下働きが何人かつきます
ものすごく坂田さんがゲスい。
そして坂田VSセンラはすごい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。