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第12話

12

小さなふたりの、約束は。

心の中に、しっかり閉まっておく。

大事に、大事に。

捨ててしまおう。残しておこう


*

「なんだねこれは!いい加減にしろ!!!」


上司から吐き出される暴言の数々。

あーあ。

せっかく作った資料がぐちゃぐちゃ。

頼んだのは、そっちでしょう。

言いがかりもよしてくれ。


「早く変えてくるんだ!!!分かったか!」


資料を乱暴にとり、その場を去る。

頭をかいて、


『...ふざけないで欲しいな』


聞こえてないぐらいの声で呟いた。


*

久々の徹夜に目も唸りを上げている。

目を必死に擦り、ブルーライトを直に受ける。

視力が落ちるだろうと、予想した。

あたりには誰もいなくて、ただ1人。

静かなオフィスに時計の秒針がただひたすらに音を刻む。

私は、それが嫌い。

元々それが嫌いってのもあるけれど、あの音を聞くと急かされてる感じがして、嫌になる。

秒針の音が右耳から左耳へと出ている。


『...早く終わらそっ。』


ほっぺを叩いて、再びパソコンに目を向けた。


*

結局、昨日は家には帰れずろくに食べ物も飲み物も取っていなかった。

腹の虫が鳴りつつ、ようやく終わった資料を見せれば満足したようだ。

そして、


「やれば出来るじゃないか。」


なんて、上から目線。

私は、そんな言葉を無視して、ほかの資料を進める。

遠くで上司がニヤニヤしていて、気味が悪い。

早く死んでしまえ。

そう思いながら、ひたすらにキーボードを打ち続けた。