第33話

狂う
5,824
2020/05/16 09:46
去乃笑羅されのえみら
う、そッッ………
パラパラと消えていく、かつての友。

ただ呆然と涙を流しながら……そして、そのまま消えていった。
盈仙えいせんあなた
はっ、あは………あはははははッッ!!!
この技を使った瞬間、頭が機能しなくなった。
何も考えられない。
そのまま私は……何かに呑まれて。
不死川実弥
不死川実弥
あなたッッ……
ギィィィンッッッ!!!!!!
不死川実弥
不死川実弥
ッッ!?!?
……私は、実弥さんに斬りかかっていた。
* * * *
不死川実弥
不死川実弥
おいッッ…あなた!! どうしたァ!? しっかりしろッッ……
あなたの攻撃を、ギリギリの所で刀で受ける。
……理性がない。
そんなの、一目見ればわかった。

滅ノ呼吸 自狂星厳……。

とんでもなく強い技。
標的を必ずと言っていい程、滅することの出来る技。

……けど、その代償に。
盈仙えいせんあなた
ははっ、は、あははははッッ!!
……理性がなくなる。狂ったように…。

戦闘狂。ただただ人を殺す化物。


そんな化物に、変わり果ててしまう。

それが……代償。
不死川実弥
不死川実弥
あなたッッ……やめろ、止まれェッッ……
盈仙えいせんあなた
ふふ、なんで?
盈仙えいせんあなた
みんなみんな、私が、私の手で殺す。あはは、実弥さん!! 勿論、貴方もッッ…!!
不死川実弥
不死川実弥
あなたッッ!!!!!!
泣き叫ぶ。
俺は、コイツを殺したくない。

きっと、何か……きっと。
打開策があるって信じてるから。
だから、もうやめろ。止まれ。

俺に、お前を殺させるな。


……鬼になったお袋と、お前が……重なった。
やめろ、やめろ…。
早く、早く、元のお前に戻れよッッ…。
不死川実弥
不死川実弥
なァ、あなたッッ…!!
不死川実弥
不死川実弥
早く……元に戻れよォッッ………!!
不死川実弥
不死川実弥
俺には、テメェを、殺せねぇッッ……!!
ガキンッッッ!!!!!!

……と、あなたの刀を弾く。
すると、お前は俺の上に馬乗りになって。
俺の左胸に……刃を突き立てた。
盈仙えいせんあなた
………さよ、うなら。
バキッ。
盈仙えいせんあなた
……え
あなたの刀を折る。

こいつに、人殺しなんざさせてたまるか。
お前、あと少しで元に戻りそうなんだろ?

……じゃねぇとお前。
不死川実弥
不死川実弥
……泣いてんじゃねぇよ
……泣いたりなんか、しねぇ筈だろ。
盈仙えいせんあなた
…は、……? ポロポロ
そう言うと。
お前は……ビキビキと額に青筋を浮かばせて。
折られた刀で。
















──…グサッ。
不死川実弥
不死川実弥
づ、ぁ゙ッッ……!!




















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