第29話

痛み
6,066
2020/04/27 00:29
盈仙えいせんあなた
パチッ ん……?
朝。起きると、隣で不死……実弥さんが寝息を立てていた。

……昨日、遂に……うん。
服は…ちゃんと、着てる…。

実弥さんが気を利かせて、寝てる間に着付けしてくれたのだろう。
……え、いや、凄。

実弥さん凄っ。
とりあえず起きようと、身体を起こそうとすると。
盈仙えいせんあなた
いだっ……
腰の辺りに痛みが走る。

……あー…。
不死川実弥
不死川実弥
あぁ…? おーあなた。はよォ。
盈仙えいせんあなた
お、おはようっ、ございます…
不死川実弥
不死川実弥
とりあえず今日は非番だし休んどきなァ。……腰痛てぇんだろォ?((ニタァ
盈仙えいせんあなた
ゔっ……ま、まぁ……痛つっ……
盈仙えいせんあなた
痛い死んじゃいますどうにかして下さい
…などと泣き言を言っていると。

私の頭の上に、ポンッと実弥さんの手が乗って。
不死川実弥
不死川実弥
大丈夫だァ、安心しろォ。
不死川実弥
不死川実弥
………俺が、ついてる…((ボソッ
盈仙えいせんあなた
…!! ふふ、そうですね゙ッッいだっ…!!
不死川実弥
不死川実弥
おい!! へ、平気かァ……?
腰にズキンッッと。痛みが走る。

すると実弥さんは、慌てて私の顔を覗き込んだ。
不死川実弥
不死川実弥
お前…無理して立たなくても良いぞォ? まだ寝てなァ?
盈仙えいせんあなた
あ、ありがとうございます……//
盈仙えいせんあなた
(顔が近い……)
私が布団の中へ潜り込むと、実弥さんも隣に入って来る。
……そして。
不死川実弥
不死川実弥
よく頑張ったなァ…今日まで……。
ずっと……ガキん頃から、辛い思いしてきたんだもんなァ…。
盈仙えいせんあなた
っ……!!
不死川実弥
不死川実弥
ほら。思う存分泣いとけ。
その言葉に。

私は、泣き崩れて。



実弥さんは…まるで小さい子供をあやすかのように、私の頭をポンポンっと…ずっと、してくれていた。
そして、泣き疲れた私は。

そのまま、いつの間にか…眠ってしまっていた。























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