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もぅ〜、最悪ぅ、明日の宿題学校に忘れたし…
あれ…? あの男の子…
ヤバイ…ボール追いかけて信号渡ろうとしてる
もう、赤信号になんで。
俺が…俺が助けないと。
キキキキキーッ//////////
バンっ////////
何これ、全身が痺れるほど痛い…
あれ、目の前がおかしいな
何か生暖かいものが…あ、血か、
何か言ってる…
早く大丈夫やでって言ってあげないと…
この子を笑顔にさせてあげないと…
くそっ上手く話されへん…
はぁ、男が泣くなよ…
俺は大丈夫やから…
「おい!男の子が倒れてるぞ!」
「誰か救急車!」
「おい、大丈夫か?」
「おい、○×¥%〆<:$→」
あかん…何言ってるか聞こえへんくなってきた…
最後にあなたの顔見たかってんけどなぁ…
最悪や!このままじゃ一生あなたとの約束守られへんやん…
ごめん…ごめんな…あなた…
こんなんやったらお前のこと好きやったって言っとけば良かったんに…
あなたの事悲しませたくないのに…
あ、でもこの事は誰にも知らされへんか…
そうやな…
きっとあなたは俺が何処かで生きてるって思いながら過ごしてる…
なら、良かった…
あなたに会われへんことがあなたの笑顔見られへん事が、
あなたの幸せな顔を見られへん事が俺の一番の後悔やなぁ
、
大橋…大橋の声が聞こえるわ…
なんや…わざわざ…俺の事心配して戻って来たんか?
ホンマにお節介な奴やなぁ
嫌なもん見せてしまってるなぁ
笑笑… 泣いてて俺の名前まともに呼べてないなぁ
あぁ、喋りにくくなってきた…くそぉ、やっと声が出たのに
ホンマに…大橋はいい奴やなぁ。
「ちょっとそこどいて下さい」
「担架持ってきてー、」
「ちょっと君、後ろに下がってて」
「はい、いきます!いっちにー」
「乗せれましたOKです」
「じゃぁ…運びまs…」
あれ、大橋が何か叫んでる
クッ…アホか…(泣)
入院したら学校行かれへんやろ…
はぁ、、死にたくないっ…
まだ生きたいなぁ…ゔぅぅぅっ クソぉっ(泣)
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ピッピッピッ…
うんっ…?何か聞こえる…
「血液の量が、異常に減っています。」
「ヤバイっガーゼっ」
「あ、くそっ、出血治らない」
「このままだと危険です。」
ピッピッピッ…ピーッピーッピーッ
あ、そっか…俺…死ぬんや…
何や…もっと生きたかったのに…
大橋と色んなことしたかったのに…
あなたに気持ち伝えたかったのに、あなたの花嫁姿も
奥さんになってる姿もあわよくば、俺の隣で微笑んでる姿も見たかったのになぁ…
あぁ、……会いたいなぁ…………あなた…
ーーーーー丈 (回想) finーーーーーーーーーーー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。